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「世紀の一戦」に勝利したメイウェザーの、知られざる“素顔”:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
プロボクシングの世界ウエルター級タイトルマッチに、世界中のファンが注目した。勝利したメイウェザーは47戦無敗のまま5階級を制して成り上がった「天才」だが、素行が悪い「問題児」。そんな彼の素顔とは……。
「ヒール」の姿はなかった
なるほど、メイウェザーは確かに世紀の一戦で勝利した後「今年の9月が自分にとってラストファイトになる。その試合をやって終わりにする」と引退を明言した。一方のパッキャオは、敗戦後に試合の約3週間前に右肩を痛めていたことを明かした。「患部のせいで思っていたとおりにできなかった」と弁明したパッキャオに対し、メイウェザーはこう冷静に言った。
「実は自分も両手と両腕を負傷していたんだ。でも、もしパッキャオが勝利者としてコールされていれば、リスペクトの言葉を口にして彼の実力が私を上回っていたと言っただろう」
そこに「ヒール」の姿はなかった。日本で無名時代の戦いを見たパッキャオのほうに思い入れがあったのは正直言って事実。しかし今回ばかりはやっと人生のゴールを見つけ、試合後に大人の対応をしたメイウェザーが真の勝者だったと個人的には言わざるを得ない。
試合の寸評にはいろいろな意見が出ているようだが、久しぶりに胸を高鳴らされたスーパーファイトによって世のビジネスパーソンの人たちもきっと明日への活力を与えられたであろう。
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