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アスクルはなぜ当日配送が可能なのか?進化する物流ビジネス最前線(2/3 ページ)

法人向けにオフィス用品などを通信販売する事業からスタートし、今では一般消費者にもネット通販サービスでさまざまな商品を提供するアスクル。何と言っても同社の強みは「物流スピード」だ。その裏側をお伝えする。

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梱包自動マシンの導入も

「I-Pack」導入で梱包作業を効率化した
「I-Pack」導入で梱包作業を効率化した

 この物流の仕組みはすべてのサービスで活用しているわけだが、LOHACOの開始当初は混乱もあったという。B2Bと比べて商材のすそ野が広く、顧客の趣向の移り変わりも早いので、これまでB2Bで培ったやり方が完全には一致せず、低頻度の商品が高頻度のロケーションにあったり、またその逆もあったりした。「商品の注文頻度を見直すサイクルが短く、B2Bとは異なっていた。そこでLOHACO向けにセンターの設備やオペレーションの手直しが必要だった」と川村氏は振り返る。

 課題解決に向けて具体的に取り組んだのは3つ。1つ目はオペレーションの高度化、2つ目は設備やシステムの改善、3つ目はビジネスプロセスの改善である。特にビジネスプロセスについては、メーカーへの発注をすべて電子化した。「商品のデータ連携や伝票の記載情報などを改善したことで入荷作業が効率的になった」と川村氏は述べる。

 物流センター全体の生産性向上、作業スピードアップも図った。その一例がフランス企業の梱包自動マシン「I-Pack」の導入である。従来は折りたたみコンテナボックスにピッキングした商品を入れ、それを出荷用の段ボール箱に移し替え、手作業で梱包していた。I-Packは商品の高さを検知して段ボール箱の側面を自動で折りたたみ、ふたを閉じることができるので、スピードアップに加えて人手による作業を大幅に削減した。

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