「いかにお客さまに喜んでいただくか」は筋違い!?:顧客満足度(2/4 ページ)
多くの企業で顧客満足向上(CS向上)やサービス向上の活動が進められている中で、いろいろと苦戦されているケースが多いようです。こうした活動を進める上で重要にも関わらず見落とされてしまいがちなポイントがあります。それは……。
顧客満足の定義って? ここから重要なポイントが見えてくる
これまでとことん顧客満足向上について議論し、活動してきた企業でも、「顧客満足の定義は?」と聞かれると答えに困ってしまうケースが少なくありません。実はこの定義をしっかりと理解すると、極めて重要なポイントが浮かび上がります。それでは、顧客満足とは一体どういうものなのでしょうか。
「顧客満足は、お客さまがサービスを受ける前に抱いている事前期待を、サービスを受けた後の実績評価が上回ったときに得られる」
これが顧客満足の定義です。言われてみれば当たり前の内容でイメージ通りという印象を持った方も多いのではないでしょうか。実はこの定義から、顧客満足についての2つの重要なポイントが浮かび上がってきます。
1つ目は「顧客満足は絶対値ではない」ということです。つまり、事前期待と実績評価の「相対値」で顧客満足は決まるということです。
そして2つ目が、今回のテーマでもある「“いかにお客さまに喜んでいただくか”という視点は筋違いだった」ということです。これはどういうことかというと、「いかにお客さまに喜んでいただくか」という視点での活動は、そのほとんどが「実績評価をいかに大きくするか」しか議論できていないケースが非常に多いということです。しかし先ほどの顧客満足の定義から考えれば、顧客満足は事前期待と実績評価の相対値なので、「実績評価」だけに着目して議論するのは筋違いだと言えます。お客様がどんな「事前期待」を持っているかを掴まなければ、顧客満足を得ることはできないのです。
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