「ふるさと納税」をきっかけに地域活性化を模索:地方創生(2/4 ページ)
地方創生に対する関心の高まりをあり、最近各所で話題にのぼることが多い「ふるさと納税」。そこで今回はふるさと納税のポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるに話を聞いた。
「待っていられない!」と半年前倒しでサービス開始
サービス開始前にいくつかの自治体に構想を話したところ、各自治体でふるさと納税に関する管理システムを構築するのは大変だが、全国共通のプラットフォームを構築することで、スケールメリットとコストメリットの双方を生み出すことができるため、どこへ行っても好反応だったそうだ
ヒアリングを行ったのは2014年夏で、そのときは2015年春からの開始を考えていたが、「そんなに待っていられない」という声も多く、そこで前倒しして2014年10月から開始。開設時は5自治体から始まり、毎月2、3カ所ずつ取扱い自治体を増やしている。
また一般ユーザーについても、正直果たしてどれだけ利用されるのかと不安交じりでのスタートだったそうだが、ふるさと納税自体の認知が上がってきていることもあり、開設から約半年で会員登録数1万人を突破した。
一方でふるさと納税をきっかけに地域を知ってもらうことを目的に立ち上げたサービスであるが、まだ開始から1年弱ということで、地域の魅力発信という点では不十分であると課題を認識している。
そこでお礼品である地域産品の魅力をいかに引き出し、そして伝えるためのコンテンツ力を向上させていくことはもちろん、それら地域産品の生産に携わっている方々をもっと打ち出していくべく、現在検討を進めているそうだ。
また寄付金を集めるだけでなく、集まった寄付金がどのように使われるのか、使われたのかをきちんと発信することができるようにしていきたいとしている。
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