![]() 第12回 読者からの質問コーナー〜2読者からの質問がたまってきた。面白い質問も多いので,筆者なりの回答を今回はまとめてみたい。ほかの読者にも,iアプリのアイデアの種にしてもらえるかもしれない。
Q:XXXがダウンロードできません。連載第8回で作成したサンプルプログラムImageDemoがダウンロードできないという問い合わせを何通か頂いている。調べてみると,「F503i」に限りダウンロードできない症状を起こしているようだ。原因はよく分かっていないのだが,JAMファイルの記述の仕方に何か問題があるのではないかと考えている。 なおF503i以外の機種ではダウンロードでき,正常に動作しているようだ。もちろん,筆者の「N503i」では,しっかりと動作を確認している。 このような機種依存の問題として,もう1つ「P503i」の「4月バグ」にも触れておきたい。既に,筆者の下にも前回掲載したSoundSampleをP503iで実行できないという問い合わせが届いている。 ご存じの読者も多いと思うが,P503iには,JAMファイルの更新日付の4月の表現を“Apl”にしないとダウンロードできないという不具合が見つかっている(Aprが正しく,他の機種はAprでOK)。SoundSampleは4月中の更新時付けになっているので,ダウンロードできないわけだ。 更新日付を異なる月(たとえば3月)にすることでP503iに対応するという手はあるが,そうすると503iに備えられているiアプリのバージョンアップ機能が正常に機能しなくなることがあるため,それはそれで困る。本来ならP503iのファームウェアのバグをメーカーがフィックスして対応するのが筋だとは思うが……。 今のところP503i用に特別に対応する予定はないが,ダウンロードを希望するP503iユーザーが多いようならP503i専用のJAMを作って対応したいと考えている。 Q:iアプリでノベルゲームを作ろうと思うのですが,作ることはできますか?ノベルゲームという分野自体,筆者はあまりよく知らない(申しわけない)ので何ともいえないのだが,ユーザーの選択肢に応じて小説が進行していくというタイプのゲームなら,さほど困難なくできるだろう。 問題があるとすれば,小説部のサイズだ。仮に圧縮したとしてもiアプリ仕様の制限(JARサイズ10KB,スクラッチパッド5KB)を簡単に超えてしまうかもしれない。しかし,ノベル部分のデータを章や節など適当な分量で分割して作成者のWebサーバ内におき,ゲームをプレイしている最中に適宜,必要なデータだけをサーバからダウンロードするように作ればサイズの問題は容易に解決できる。ゲームをプレイするのにパケット料金が発生してしまうが,パケット代金に負けない面白いゲームであれば何ら問題はないはずだ。 プログラム本体の作り方としては,ストーリーが分岐する部分のテキストにタグを入れ,そのタグをプログラム側で解釈してゲーム進行するという形がいいと思う。この方法を使いつつ,iアプリらしいイベントをゲーム中に盛り込むことも,そう難しくはない。このあたりの作りこみ方はプログラマーの工夫しだいで何とでもなる部分でもある。挑戦してみて欲しい。 Q:マイクの音声を処理するようなiアプリは作れるのでしょうか?残念ながらiアプリの仕様ではサポートされていない。 ただ,前回に紹介したように一部の機種ではPCMデータを再生することはできるので,PC側で適当な音声をサンプリングして,そのデータをiアプリで使うことはできる。もっとも,機種依存になってしまうのが厳しいが……。 Q:iアプリから内蔵ブラウザは呼び出せるでしょうか?残念ながら,今のところサポートされていない。 ただし,iアプリでサーバにネットワーク接続し,HTTPでデータを取ってくることはできるので,簡易なブラウザを作り,それを使って何かするというiアプリは作成できる。機能的に内蔵ブラウザに匹敵するブラウザを作るのは難しいかもしれないが,機能を絞って割り切れば,それなりのものが作れるだろう。 Q:iアプリって不自由ですね。という質問が来たわけではないのだが,そう思う読者のために少しだけ書いておきたい。 iアプリは,いわば携帯の中に作られた箱庭(外部と接触がない環境)の中で動いているようなもの。携帯に組み込まれたハードやソフトの大部分が,iアプリからはアクセスできないようになっている。 “それは不自由だ,使えない”と思うかもしれないが,逆にいえば安全保障でもある。不自由なだけにiアプリでウイルスを作るのは難しいし(携帯内蔵のJava実行エンジンにバグがない限り不可能),プライバシーを侵害するようなiアプリも作れない。ユーザーが安心してiアプリを楽しめるのも,それが箱庭の中で動いているからこそという側面があるわけだ。 だから一概に“不自由だから駄目”と決め付けるのはどうだろうと思う。不自由なりに,できることを探すのも,1つの楽しみ方。いろいろと活用の方法を考えて,気が向いたらZDNet Mobile(編集部)に送っていただきたい。 関連記事 [米田 聡,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. ![]() モバイルショップ
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