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2002年5月31日　04:57 PM 更新

カラー化の次の流れは高精細〜NEC、「N504i」を語る（2/2）（2/2）

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　「シンプルでかっこいいものが好き」と語るのは、N504iのデザインを担当したNECデザインの滝沢全克チーフデザイナー。最近の携帯電話がどんどんトゲトゲしくなっていき、普通の人が普通に使える端末が減っていることを危惧していたという。

　確かに、最近の携帯のデザインはある意味過剰といえるほどになっている。さまざまなパーツがところ狭しと並び、各所でイルミネーションが7色に光る……。そんな端末も少なくない。

　滝沢氏は、「飽きのこないデザイン」にこだわった。外見はあくまでシンプル。そして男性にも女性にも受け入れられるニュートラルな形。N504iは、デザイン的にも「従来のNEC製iモード端末の集大成」（NECネットワークス モバイルターミナル事業部 商品企画部の小林猛主任）なのだ。

　伝統の形を守った上で、どうやってさらなる高級感を出していくか。例えば、N504iを閉じたとき、右側に1本ラインがあるのが分かる。N503iSにはなかったこのデザインは「端末の肩を落として、小さく見せる」（同氏）ためのものだ。もちろん、液晶の裏側にも基板が入っているため、肩をどのくらいの角度で落とせるかは内部の設計も関係してくる。デザイナーと設計者が互いに頑張らなくてはならない部分だ。

　基本デザインは変えないといっても、細部は実に凝っている。例えば、イルミネーションが光るiモードのエンブレム。ミスティシルバー、レジーナピンク、プライムブラックと3色あるN504iだが、エンブレムの作りはそれぞれ異なっている。

　ミスティシルバーを標準とすれば、レジーナピンクはエンブレム内にラメが入っており、イルミネーションの光と共に輝く。プライムブラックは、エンブレムが銀色になっており、イルミネーションは周囲を縁取る形で点灯する。光り方にしても、じわっと消えて、じわっと点くという高級感のある光り方だ。12色に光るエンブレムと一口にいっても、N504iの光り方はひと味違うのである。

　これまで液晶背面に付いていた赤外線ポートを動かしたのも1つにはデザイン上の理由。「側面に移すことで、すっきりとしたデザインにできた」

　デザインが変わっていないといえば、確かに変わっていない。しかし、その分ディテイルへのこだわりは情熱的だ。「携帯のデザインがどんどんトゲトゲしくなっている。普通の人が普通に使える端末にしたい」という小林氏の言葉からは、N504iならば何年も飽きずに利用できるはずだという自信が伝わってきた。

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[斎藤健二, ITmedia]

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