Mobile:NEWS 2002年6月12日 10:41 PM 更新

XHTML以降も、モバイルコンテンツ互換性には疑問符

モバイルコンテンツの記述言語は、全世界的にWAP2.0に採用されたXHTML Basicへと将来的に移行する傾向にある。しかし言語の統合が進んでも、モバイル機器ではコンテンツの互換性は取れないかもしれない

 モバイル端末向けのWeb記述言語はが統一に向かっても、結局、コンテンツの互換性はないままかもしれない。

 これまでNTTドコモのiモードはc-HTML、KDDIのEZwebはWML、J-フォンのJ-スカイはMMLと、Webページを記述する言語仕様がキャリアごとに異なっているのが問題といわれてきた。しかしドコモ仕様を大幅に取り込んだWAP2.0が世界標準として認められたのを機に、記述言語もXHTML Basicにまとまろうとしている(2001年8月の記事参照)。

 「今後2003、2004年を考えると、それぞれの言語がXHTMLまたはXHTML Basicに統合されていくだろう──」。そう語るのは、携帯向けコンテンツ変換システムを手がけるフレックス・ファームだ。


6月12日、伊藤忠テクノサイエンス、フレックス・ファーム、ピクチャーIQジャパンが主催した「モバイルコンテンツソリューションフォーラム」で、フレックス・ファームはモバイルコンテンツ生成の動向について講演を行った

 WAP2.0──すなわち記述言語でいえばXHTML Basicに最も積極的なのはKDDI。2001年12月に発売した「C3000」「C5000」シリーズ、第3世代端末である「A3000」シリーズでは、既にXHTML Basicで記述したページを閲覧できるようになっている(2001年11月の記事参照)。

 また、ドコモも将来的なWAP2.0への移行を表明。今年秋以降発売のFOMAではWAP2.0に対応することを発表している(5月23日の記事参照)。

 すべてがWAP2.0──XHTML Basicへ。しかし、それでモバイルコンテンツの互換性が生まれるかというと、そんな簡単な話ではないようだ。

残り続ける課題──コンテンツ変換の需要はさらに増す?

 XHTML Basicの採用は、新たな混沌期の幕開けかもしれない。KDDIはXHTML Basic(WAP2.0)対応の端末を投入してきたが、従来通りWMLのみに対応した端末も依然市場には残っている。また新端末の中にも、WMLにしか対応していないものがある。

 このダブルスタンダードへの対応を強いられているのはコンテンツプロバイダだ。「コンテンツプロバイダは旧来のWML言語と合わせて(XHTML Bacisを)サポートしていかなくてはならない。入り乱れて、混沌期を迎えている」(フレックス・ファーム)

 いずれXHTML Basicへ移行するドコモでも、同様の混乱が起きることは十分に予想できる。

 しかもXHTML Basicへの移行が完了しても、混沌とした状況は変わらないだろうとフレックスファームは予想する。「XHTML Basicで定義している部分は基本的な部分にすぎない。各キャリアごとに必要な機能は拡張タグとして出てくることが予想される。今後も拡張タグは統一されていかないのではないか」

 「だから、将来的にもコンテンツ変換ソフトは必要だ──」。それが変換ビジネスを手がけるフレックス・ファームの主張だが、これは、あながち自社製品の需要を喚起するための強弁だとはいえないだろう。実際KDDIのXHTML Basicでも、旧来のWMLとの互換性を考慮するための拡張タグなどが既に盛り込まれているからだ(2001年9月の記事参照)。

 またフレックス・ファームは記述言語だけでなく、端末仕様の違いも、コンテンツの互換性の大きな妨げになっていくと予想している。「例えば、古い端末と最新端末では受信可能な1ページのサイズが異なる」。この場合、端末の性能に合わせて1ページを分割して配信するなどの作業が必要になる。

 「記述言語は大きい意味では統合されていくが、近未来では各言語への対応は必要。将来的にも拡張タグの部分で課題が残り続ける」とフレックスファーム。

 記述言語が大枠で統一されていくのはありがたいが、モバイル向けではコンテンツは相変わらず非互換である可能性は高い。1つには、Internet Exolorer向けを主眼にに作っておけば問題が起きることが少ないPC向けコンテンツと異なり、モバイル機器の場合、さまざまな端末、ブラウザソフトが入り乱れることが予想されるからだ。

 携帯電話だけ取ってみても、ディスプレイの解像度も異なれば表示文字数も大きく異なる。さらに、対応すべき端末はますます増加し、新端末の投入ペースも上がっている。今後もコンテンツ変換システムの需要が減ることはなさそうだ。

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[斎藤健二, ITmedia]

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