Mobile:NEWS 2002年6月17日 07:55 PM 更新

「そろそろ携帯電話にもリセットボタンを」〜KDDI小野寺社長

昨今の携帯電話はシステム手帳にとってかわるほどの機能や、GPSやムービー撮影機能、カメラなどを備えるようになった。auは、今秋にもカメラを内蔵し、MPEG-4のエンコーダを搭載した端末を投入することも明らかにした

 KDDI社長の小野寺正氏は、KDDIとデジタルハリウッド共催の携帯電話向け作品コンテスト「EZアワード」(6月10日の記事参照)の表彰式に参加、トークイベントにて同社携帯電話の今後の方向性について語った。

「そろそろリセットボタンを付けたい」というのが本音

 第3世代携帯電話CDMA2000 1x(3月11日の記事参照)も好調な(5月9日の記事参照)KDDI。小野寺氏は「cdmaOneの人口カバー率も離島を除けばほぼ100%に達した。今月中にはCDMA2000 1x端末が100万台を突破するだろう」と語り、第3世代携帯電話への移行がスムーズに進んでいることを印象付けた。「来年秋には下り2.4Mbpsまで高速化する予定(5月10日の記事参照)。将来的には(PCでデータ通信することなどを考えると)10Mbpsの速度は必要になる」(小野寺氏)

 通信速度が高速化すると、携帯電話側のスペックも高度なものが必要になってくる。当面は現在auの携帯電話に搭載されているARM7ベースのチップに加えアプリ専用のチップを載せるなどの方法を取るというが、来年後半には「ARM9のチップが出てくる」といい、早期の搭載をにおわせた。

 また、小野寺氏は携帯電話の高機能化につれ、アプリをバグフリーで提供することがさらに難しくなると言い、そろそろ携帯電話にリセットボタンを付けることを考える時期に来ているという考えを示した。「ドコモの立川社長とも、そろそろ付けてもいいのではないかと話したことがある」(小野寺氏)。

 携帯電話はもともと電話から進化したため、「ユーザーから見れば壊れたりフリーズしたりしないのが当たり前。これまではリセットといったPC的な作法は相容れなかった」(小野寺氏)。現状ではデバッグは、各ハードウェア、ソフトウェアメーカーがこなしているが、「いつまでもバグフリーだとデバッグコストがかさんでしまう。そろそろPCやPDAに近いという意識を持ってもらえるとありがたい」と本音をのぞかせた。

 動画録画については、秋に新端末をリリース予定であるとしている。「カメラを内蔵し、MPEG-4のエンコーダ機能を備えた端末を秋には出したいと考えている。撮影した画像をメールに添付して送ることが可能だ」(小野寺氏)

一般サイトの回収代行も視野に

 6月の時点で、EZwebの公式コンテンツは1200を数える。小野寺氏はコンテンツにたどり着くまでにいくつものステップを踏まなければならない煩わしさを現在のポータルの問題として挙げ、公式コンテンツにもいわゆる勝手サイトと呼ばれる一般サイトにも容易にアクセスできる仕組みを考えていきたいと話す。

 また、公式コンテンツ以外のサイトの回収代行も予定していることを明らかにした。「一般のコンテンツの場合、コンテンツ内容の審査をするわけにはいかず、コンテンツにクレームが来る可能性もある。躊躇する部分もあるが、コンテンツの幅を広げるために前向きに取り組む」(小野寺氏)

 同社では、アプリやムービーを一般ユーザーが作成し、発信できるような仕組みも考えているという。

 これまで携帯電話はコンテンツやデータのダウンロード中心の文化だったと小野寺氏。今後は情報を得るだけではなく発信していこうという流れになり、よりコミュニケーションツールとしての役割が大きくなると予測する。「そうなってくると、PCのかなりの機能が載ってくるのは事実」(同氏)

ポケットの中身、身の回りのものを携帯の中に

 今後、携帯電話にはどのような機能が必要なのだろうか。小野寺氏は「逆に聞きたいぐらい」といいながらも、同社のビジョンとして「身の回りのものを携帯の中に入れていく」という方向性を示した。

 具体的には、財布や定期券、クレジットカードの機能を入れていくという。クレジットカード機能については既に4社と話を進めているといい、SIMカードのICチップにクレジットカードのデータを入れ込む形での実験を今秋に開始する予定としている(4月18日の記事参照)。

 また、重要なデータが増えるにつれバックアップの需要が増すことも考慮しており、WindowsのOutlookと同期させる仕組みも開発する予定だという。「携帯電話につないでバックアップするのは面倒。今後Bluetoothや近距離無線技術が発達したときに、もっと便利にバックアップできるようになる」(同氏)

 ハードウェア、ソフトウェアの分離もここ2〜3年で進むと言う。今秋の対応を予定している携帯電話向けミドルウェアBREW(3月8日の記事参照)についても、「どこまで開放するかは決めていないが、ツールセットを用意してプログラムしてもらうための施策を検討している」(小野寺氏)。現在のように携帯に初期に搭載されているソフトを使うのではなく、「自分の好きなアドレス帳などのソフトウェアをダウンロードして使うようになるだろう」(同氏)

関連記事
▼ 「EZアワード」受賞コンテンツが決まる
▼ “携帯電話のOS”を目指すBREW──国内でも1号機
▼ 携帯がクレジットカード代わりに──KDDIが赤外線を利用して実験
▼ KDDI、2003年4月よりCDMA2000 1xEV‐DOの試験サービスを開始
▼ KDDI、第3世代に不安なし。再び2位に──4月事業者別契約者速報
▼ KDDI、CDMA2000 1xサービス詳細を発表──カメラ付き端末も

関連リンク
▼ EZアワード
▼ デジタルハリウッド
▼ au

[後藤祥子, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



Special

おすすめPC情報テキスト

モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!