Mobile:NEWS 2002年9月30日 09:39 AM 更新

Eメール使い放題端末「HV210」の“速度”をチェックする(2/2)


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送受信時間は受信(または送信)開始の画面に切換り、終了画面が表示されるまでの時間を計測している。画面上に表示される純粋な通信時間とは異なる点は注意してほしい

 本体をメールの保存先とした場合、パケット通信と回線交換での受信時間はわずかに異なる。回線交換のほうが高速ではあるが、最大通信速度がそのまま反映されているわけではない。自動受信にしておけば100通ものメールを一気に受信する事はそうないだろうから、現実的には受信速度の違いはあまり気にならないだろう。

 送信速度は受信以上にパケット通信と回線交換の差が大きい。やはりパケット通信はAirH"ベースで送信速度のほうが低速なようだ。

 計測は複数回行い最良の結果を採用しているが、パケット通信では受信に要する時間がかなりばらついた。対する回線交換ではほとんど誤差程度の違いしか発生していない。パケット通信では受信速度にバラツキが発生するのは覚悟しておく必要があるだろう。

 SDカードにメールを保存した場合、本体に保存するのに比べ受信時間が大幅に伸びている。SDカードへの記録に余分に時間を要しているようだ。ここでも回線交換のほうが高速だが、100通連続受信ではその差が大きく縮まっている。メールを実際に受信している時間よりもSDカードに書込んでいる時間のほうが長いのだろう。

 KX-HV200と比較すると受信時間が大幅に短縮されていることが分かる。メールの100通連続受信ではパケット通信を使ってもHV200より受信時間は短い。メモリに書込む処理が大幅に高速化されたためと思われる。回線交換同士で比較すると倍以上受信時間が異なり、改良が進んでいる。

 さらに注目してほしいのはSDカードを装着しつつ、本体側メモリにメールを保存した場合だ。KX-HV200では受信時間が大幅に伸びている(むしろSDカードに保存した場合に近い)が、本機はほとんど影響を受けていない。KX-HV200では「SDカードを装着しているだけでメールの受信速度が低下する」という納得のいかない症状が起きていたが、本機では改善されているようだ。

 なおKX-HV200で起こるこの症状は、「受信したメールを書込むたびになぜかSDカードにもアクセスする」という挙動が原因だ。筆者のKX-HV200は初期ロットのため(発売日に購入)現在販売されている商品では問題が改善している可能性もあるので注意してほしい。

 また検証で受信した100通のメールの削除に要した時間も本機のほうが格段に短い。エッジeメール放題を利用する人は当然大量のメールを保存することになるだろうから、非常に重要な改善点だ。KX-HV200ユーザーの中にはこの点だけでも買換えを考えてしまう人もいるのではないだろうか。


 KX-HV210は昨年登場した「KX-HV200」をベースにしている(2001年12月の記事参照)。ディスプレイサイズ、ボタン配置なども共通で、若干のデザイン変更はあるが形状、機能共に非常に似通っており、異なる点は本機のほうがわずかに丸みを帯びた点と、先に上げた“エッジeメール放題”への対応だ。


オレンジがHV210、シルバーがHV200。この通り開いてみると同じ端末の色違いにしか見えない。イメージが異なるのは背面で、HV210ではスピーカー部にシルバーのカバーが付き、デザイン上のアクセントになっている。また丸みを帯びているのも分かる

 アンテナカバー部の7色イルミネーションやワンタッチオープン、SDカード対応などもすべて継承している。悪くいえばワンタッチオープンが90度までという点や、動作が今ひとつスムースさに欠ける点も変わっていない(もちろんスムースさに関してはドコモの「P504i」のワンタッチオープンと比較してしまうからだが)。KX-HV200は薄さも特徴であったが、本機ではディスプレイ側の厚みが少々増している。


この角度から見ると厚みの違いがよく分かる。もっともアンテナカバー部まで厚みに含めるとHV210とHV200もほぼ同じ。携帯性はほぼ変わっていない



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[坪山博貴, ITmedia]

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