Mobile:NEWS 2002年10月11日 01:21 AM 更新

かゆいところに手が届く「A5301T」のこんな機能(2/2)


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予測変換も備えた「MobileRupo」

 かな漢字変換機能では、他機種にならび予測変換機能を搭載した。「POBox」に似た画面インタフェースで、一文字入力すると候補が画面の下半分に表示される。求める候補があった場合、左ソフトキーを押して予測候補から選択する形だ。

 2文字目を入力すると、候補が絞り込まれる。ただし、予測辞書の単語数はそれほど多いとはいえず、求める候補が表示されていることのほうが少ない。一度確定した単語は次回から予測候補に登録されるので、あくまで入力補助的な機能だと割り切るほうがいいだろう。

 またPOBoxとは異なり接続語の予測は行わない。つまり、POBoxならば「が」と入力すれば「学校」の候補が表示され、選択すれば続いて「へ」という接続語が予測候補に表示されるが、MobileRupoではあくまで入力した1文字から候補を予測するのみだ。


雰囲気としてはNTTドコモ向けNEC端末「N504i」の「ワード予測」に近い。予測変換については、他社のものに比べてとりわけ優れているところは見あたらなかった


J-フォン向けシャープ端末に搭載されている「英数カナ変換」も備えている。わざわざ文字モードを変更しなくても、かな入力モードのまま、数字や英字、カタカナを入力できる

 また、文字入力自体についても考えられる機能はすべて盛り込まれている。「大・小」切り替えキーや、逆トグル(あ→お→え→う、の順で逆回しできる)キーも備える。

振り分けも可能なメール

 A5301Tのメール機能は、現在となっては標準的だ。10個までフォルダを持ち、アドレスによる自動振り分けも可能。受信メールは、横12文字と横8文字を切り替えることもできる。

 便利そうなのは、複数メールからの検索機能を備えていること。メール本文を全文検索して、該当するメールを表示できる。


メール表示画面では、左右キーでページ送りが行える。メールの一覧表示画面では、3行表示、1行表示(件名)、1行表示(名前)が選択できる


驚いたのは、A5301Tではメール送信を行ってすぐに折りたたんでしまっても、一定時間が過ぎると待受状態に自動的に戻ってくれることだ。au端末の多くは、メールを送信後「OK」を押さないと、ずっと「送信完了しました」の画面が出続け、メールを受信してもメロディが鳴らなかったりした。細かなところだが、大きく使い勝手を向上させている部分だ


カレンダーは、待受画面から「機能キー」−「機能キー」で表示される。週間表示や全件表示も可能だ。ちょっとうれしいのは、ほとんどのシーンで現在時刻が右上に表示されていること。ほかの画面キャプチャも見てほしい


待受画面では、画像にカレンダーを重ねることもできる。ただし暗い画像(オリジナル2など)を表示させた場合、時刻表示の色と重なって「時刻」が見えなくなることがある。時刻表示には袋文字などを利用し、どのような背景でも見えるようにしてほしかった。待受画面で決定ボタンを押すと現れるのが、この「ランチャーメニュー」。A5301Tでは表示速度が高速になったほか、各メニューがダイヤルボタンに対応した。つまり12個のメニューが、1ー0、*、#に対応しており、2ボタンで各機能を呼び出せる。ランチャーメニューは好きな機能に変更することもできる

 もう1つ、東芝端末伝統の機能で筆者も気に入っているのが「ガチャブル」機能。折りたたみ端末では、何の気なしに、開けたり閉めたりしてしまう人も多いと思う。このガチャブル機能は、本体を開いたとき、不在着信があったら「ブル」、メール着信があったら「ブルブル」、両方があったときは「ブルブルブル」と振動して知らせてくれる機能だ。

 不在着信やメールを知らせる機能としては、サブ液晶に表示したり、定期的にランプを光らせたりするのが主流だが、筆者の知る限り、このガチャブルは最高。ポケットから端末を取り出すこともなく、メールや電話の確認ができる。

よくできたソフトウェアの“まだ足りない点”

 A5301Tのソフトウェアは、「こんな機能が欲しい」というかゆいところに手が届く、よくできたものだ。しかし、まだ改善すべき点もある。

 最も気になるのは、操作に対するレスポンスが相変わらず悪い点だ。メニューの各項目に数字キーによるショートカットを用意しているが、反応が悪すぎて、ほとんどの場合機能しない。これでも、機種が新しくなるたびに速くなってはいるのだが、サクサク……という感覚にはほど遠い。

 そして反応が遅いことを補うメニュー構成になっていないところも悔やまれる。例えば、住所録を新規に登録するたびに、「登録しました OK」という画面が表示されるところ。一定時間が経てばこの画面は消えるのだが、そうでなくてもキーレスポンスが悪いのに、確認画面をいちいち表示されるとさらに遅く感じる。ちょうど、「閉」ボタンを連打しているのになかなか扉が閉まらないエレベータのような感じだ。

 上下キーによるページスクロールが遅いのに、ページ送りキーを用意していないのも残念だ。ダイヤルキーの「アドレス帳ボタン」「機能ボタン」には「«」「»」という印字がされており、いかにもページ送りに使えそうだが、実際は動作しない。特にEZweb閲覧中にページ送りが使えたら……と感じる場面が多かった。



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[九条誠二, ITmedia]

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