XScale対応だけではない〜iPAQ Pocket PC「H3970」インプレッション(1/2)iPAQ Pocket PCの最新機種、「H3900」シリーズが日本市場に投入された。XScale搭載が大きなウリだが、液晶が半透過型になり、SD/IOに対応するなどほかにも改善点は多い
「iPAQ Pocket PC」としては3代目となる「H3900」シリーズ(10月3日の記事参照)。デザインは2代目の「H3800」シリーズと同じだが、CPUがインテル製XScale PXA250/400MHzに変更され、ディスプレイも従来の反射型から半透過型になった。
注目なのは大胆な価格設定だ。直販価格でスタンダードモデルの「H3950」が4万9800円と5万を切り、Bluetooth内蔵モデル「H3970」は6万4800円。スタンダードモデルはPocket PC 2002搭載製品の中では(少々特殊な位置づけとなるNTTドコモのmusea(9月2日の記事参照)や処分価格になっている製品を除けば)、最も安い製品となる。 もちろん低価格化には理由がある。H3900シリーズでは、従来モデルに入っていたバンドルソフトが大幅に削減されているのだ。日本のPocket PCでは定番の乗り換え案内ソフトや地図ソフトといった実用ソフトは一切付属しない。
なお米国での直販価格は、H3955が649.99ドル、H3975が749.99ドル。ワールドワイドな製品で米国より割安感がある製品も珍しい。日本向けモデルがいかに挑戦的な価格であるかが分かる。
H3900シリーズ本体に搭載されるのは、SDカードスロットのみ。ただしSDカードスロットがSD/IO対応になったため、年内にも発売が予定されているSDカードタイプのAirH"端末(9月5日の記事参照)を使える可能性が出てきた。
初代iPAQ Pocket PCから続くジャケットコンセプトは健在で、既にリリースされているiPAQ Pocket PC用ジャケットはほぼすべて利用できる。カードスロット付きのジャケットを装着するとスリムさが失われてしまうのが難点だが、純正オプションのジャケットは充実しており、拡張性から見ればPocket PC随一といえる。
内蔵スピーカーの音量が十分確保されている点も引き継がれている。アラームの利用や動画再生などでは有効で、筆者はiPAQ Pocket PCの隠れた魅力の1つだと思っている
視野角も広くなっている。フロントライト付き液晶の場合、光源の反対からのぞき込むと画面がすぐホワイトアウトしてしまうが、H3900シリーズではこの問題が解消されている。iPAQ Pocket PCは、ほかのPocket PCと比べて視野角が狭い傾向があったが、H3900シリーズになって、視野角は最も広くなっているように感じられた。
[坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 1/2 | 次のページ モバイルショップ
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