Mobile:NEWS 2002年12月24日 00:17 AM 更新

日立初の折りたたみ型、「A5303H」を試す(2/2)


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極めて快適な動画撮影

 既に冒頭で述べているが、本製品は動画撮影でリアルタイムエンコードを行っているため、撮影は極めて快適だ。撮影終了後には保存、プレビューといった次の操作にすぐ移れるし、取消して次の撮影もすぐ行える。とにかくタイムラグが皆無なのだ。

 4方向キーの上下で5段階ズーム、左右で±4段階の明るさ補正が行える、よくあるタイプ。サブメニューからは「セピア」「モノクロ」「ネガポジ反転」といった特殊効果の設定もできる。ファイルに位置情報(GPS)を埋め込めるのはauならではだろう。


撮影時はこのような画面になり、左上にズームと明るさ補正の状態が常に表示され、把握しやすい。カバーを閉じたまま撮影する場合は右のような表示になり、最低限の情報のみが表示される

 撮影時間は5/10/15秒が設定可能で、もちろんこの設定内であれば途中で終了することもできる。撮影終了後には保存のほか、即座にEメールに添付して送信できる。プレビューはワンタッチでは行えないが(サブメニューの階層にある)、オートプレビューを設定しておけば撮影終了後すぐにプレビューに移行する。プレビューはクリアボタンでキャンセルもできるから、オートプレビューを有効にしておいてもさほど困ることはないだろう。

撮影後には決定キーで保存、左ソフトキーで保存してEメールに添付して即座に送信がワンタッチで行える

 動画撮影中に着信があると撮影はそこで終了され、通話が終了すると保存の確認待ちになる。保存の確認待ち中に着信しても通話終了後、元の状態に戻る。撮影した分は決して失われないという意味では非常に適切な動作だ。

 カメラモードからサブメニューでデータフォルダにアクセスし、撮影済みの動画を確認できるが、“戻る”ボタンできちんとカメラモードに復帰するあたりもよくできている。撮影中に撮影済みの動画を確認するためならばこうでないといけない。

右ソフトキーを押すとサブメニューが呼び出せる。ここから「Myムービーフォルダ」(静止画撮影時は「Myフォトフォルダ」が呼び出せる

 動画品質に関しては、ほかのムービーメール対応端末と比較しても特筆すべき点はない。そもそもコーデックレベルでの制限が大きいので仕方ないだろう。ただし15秒という最大撮影時間は、J-フォンの「ムービー写メール」の最大5秒に比較するとぐっと使いでがあるのは事実だ。

平均的? な静止画撮影

 静止画撮影でもユーザーインタフェースは動画と変わりなく、操作性も特に不満がない。画像サイズは「ケータイモード」と呼ぶ標準の120×160ピクセルか、「PCモード」と呼ぶ640×480ピクセル(VGA)になり、品質という設定もなく選択肢はシンプル。ケータイモードではズームが可能、PCモードではズーム機能は利用できない。

静止画は2種類の解像度のみが選択できる。320×240ドット程度の解像度もあっていいとは思うのだが

 静止画撮影は、動画撮影ほど保存処理は快適ではない。SH-Mobileを利用しないからのようだ。PCモードで撮影すると保存に10秒近く待たされることになる。ケータイモードでは1秒程度なのであまり気にはならないが、動画撮影が極めて快適なだけにアンバランス。少々不思議な気分だ。



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[坪山博貴, ITmedia]

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