ビザとドコモ、504iの赤外線でクレジットカード決済 504i、504iSシリーズに搭載されたiアプリと赤外線通信機能を使い、携帯電話をクレジットカード代わりにする試みが始まる
ビザ・インターナショナルと日本信販、イオンクレジットサービス、オーエムシーカード、NTTドコモの5社は4月7日、携帯電話を使った店舗でのクレジットカード決済の商用化試行を行うことに同意したと発表した。 これまで店舗でクレジットカードを出して決済を行っていたものが、携帯電話内にクレジットカード情報をダウンロードすることで、携帯電話だけでクレジットカード決済が行えるようにする。対応端末は、既に800万台が販売されている504iおよび504iSシリーズ。ドコモはFOMAについては未定としている。 2003年6月には東京において商用化試行を開始し、まずは日本信販を中心とした技術検証、続いてイオンクレジット、OMCカードも参加して商用化検証を行う。2004年春にはほかのカード会社も含めて、完全商用化する。当初は日本信販のVisa会員の中から3000名ほどのモニターによって試験し、秋からは広く利用者を募り商用サービスに近い形で検証を行う。 決済の方法としては、クレジットカードデータを端末のiアプリにダウンロードし、店頭でiアプリを起動・操作することで決済を行う。店舗のPOSとの通信は、端末に内蔵された赤外線通信機能を使う。赤外線はIrFMを元にビザが提唱する「Visa近接通信支払用金融情報仕様」に準拠する。
携帯電話をクレジットカード代わりにする取り組みは、既に各社が始めている。J-フォンは、ネット上の店舗のみだが、サーバに保管されたクレジットカード情報を使って、携帯電話からクレジットカード決済が可能な「SKY-CHECK」サービスを提供済み(2001年11月の記事参照)。 KDDIは、昨年9月から携帯電話にクレジットカード情報を内蔵して決済に利用できる「Kei-Credit」の試験運用を開始している(4月18日の記事参照)。実店舗だけでなくネット上の店舗でも利用できるのが特徴。こちらも実店舗での利用には「Visa近接通信支払用金融情報仕様」に準拠した赤外線通信を使う。 ドコモとの最大の違いは、利用できるのが現在のところ専用端末であることだ。Kei-Creditではクレジットカード情報をUIMカードに記録し、カード上のJavaアプリケーションによってセキュリティを保つ。将来的には、CDMA2000 1x端末にもUIMカードを載せていく方向にあるとKDDIはしているが、現在のところKei-Creditが利用できるのは試験端末だけだ。 また赤外線通信機能を標準搭載しているドコモの504i、504iSと異なり、au端末には赤外線通信機能は内蔵されていない。
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