Mobile:NEWS 2003年7月18日 07:29 PM 更新

「J-SH53」の付加機能、ボイスレコーダーを試す

Jフォン初のメガピクセル携帯として話題の「J-SH53」には、カメラ以外にもいくつかの優れた機能が盛り込まれている。携帯電話に組み込まれた各種のツールははたして使いやすいのだろうか。まずはボイスレコーダーを試した。

 シャープ製のメガピクセルケータイ「J-SH53」には、会議などで利用するボイスレコーダーが搭載されている。これは、前モデルのJ-SH52から引き継いだ機能だ。単純に携帯電話とICレコーダーの機能を組み合わせたわけだが、そもそも携帯電話には内部のメモリーを使った留守録機能やメモ録機能があり、技術的にはその延長と位置づけることができる。J-SH53では本体にSDメモリを挿入することで、ボイスレコーダーとして利用できるようになる。

基本性能はJ-SH52を踏襲

 録音モードは、ビットレートの異なる「ロング」と「ファイン」の2種類。J-SH52にはロング相当のモードしかなかったことから、音質面でワンランクの改善が加えられたことになる。また、マイク感度は広い場所での会議などに適した「会議用」と、対面での打ち合わせなどに適した「口述用」の2種類があり、録音モードとマイク感度を組み合わせて、その場に適した録音方法を選べる。だが組み合わせに関する明確な指標はなく、これまでの経験や勘で設定することになる。

自分や友人の声なら会議用でも十分

 実際にどれに設定するのがベストなのか、録音方法の違いによる差を確かめてみることにした。まずはJ-SH53を約2メートル離れたところに置いて、男性と女性の会話を録音してみた。発声の音量は通常会話程度で、小テーブルでの打ち合わせや商談を想定したものだ。

【会議用×ロング】録音可能時間:117分51秒声が少しでも大きくなると音割れが発生する。特に女性より男性の低い声にその傾向が見られる。男性の多い会議では、後述する口述用の使用が望ましい。
【会議用×ファイン】録音可能時間:26分30秒音割れはロングより若干改善されたようだが「ほとんど変わらない」といっても差し支えない。ザーというノイズがバックに入っており、気休めモードと考えよう。
【口述用×ロング】録音可能時間:117分51秒会議用に比べるとバックのノイズと音割れがずっと少なく、非常に聞きとりやすい。また、会議用よりも声の個性が際立っていて、実際の音声に近いと感じる。
【口述用×ファイン】録音可能時間:26分30秒理論的に最高の音質となる組み合わせで、さすがに小さな声も聞き取りやすい。さらに音割れも少ないが、ものすごく明瞭かというと決してそうでもない。

テレビの番組を録音してみると

 もう少し客観的に評価するために、テレビ番組の音声を利用して、そこから言葉をどの程度拾えるかを試した。調査対象に選んだのはレンタルビデオで仕入れたNHKの「プロジェクトX」。淡々としたナレーションの任意の部分を1分間録音し、それぞれのモードで再生。聞き取れた言葉をひらがなでテキスト化し、ビデオ再生時の正しい文字数と比較して認識率を算出した。きれいな結果が出たのはむしろ驚きである。

会議用×ロング206/220=93.6%
会議用×ファイン267/273=97.8%
口述用×ロング272/277=98.2%
口述用×ファイン298/298=100%
なお、口述用の認識率は高いのだが、同じ条件で録音すると音が小さくなり、再生・聞き取りは会議用同様に困難が伴ったことを補足しておく。

明るい大型液晶画面が貢献、快適な操作性

 J-SH53のボイスレコーダー機能を、専用機であるICレコーダー「SONY ICD-MS500」と比べてみた。バッテリーの持ち、音質ともにICD-MS500の方がやはり上をいく。だが両者の一番の違いは、録音したボイスデータを、PCで再生、編集できるかどうかだろう。J-SH53のボイスレコーダーのデータは、ロングがalp、ファインがsvrの拡張子を持つ独自ファイルであり、残念ながらPCでの再生はサポートされていない。

 性能面では専用機に及ばないJ-SH53だが、いつも持ち歩いている機器に機能が搭載されていることの利便性は大きい。それと両者を比較することで意外なメリットに気づかされた。大型液晶画面を持つ携帯電話だけに、操作時のメニューが見やすく、またキー操作も格段に上なのだ。

 ICレコーダーが高機能化、小型化する一方で、気軽に利用できるボイスレコーダー付き携帯電話は、カメラ付き携帯のように新たなニーズを掘り起こせるかもしれない。



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[山野美穂子&江戸川, ITmedia]

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