Mobile:NEWS 2003年12月16日 03:05 PM 更新

寝てる間にやってくる「EZチャンネル」って面白い?(2/2)


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「ニュースチャンネル」は、電子ビューワが秀逸。文字の大小だけでなく、しおりを挟める点が気に入った。電車の友になること間違いなし (C)毎日新聞社/週刊東洋経済 (C)TOYOKEZAI INC.


「コミックステーション」は、週刊誌に掲載されたコミックを、連載初回のものから順次配信する。「行け! 稲中卓球部」や「クニミツの政」など、ヒット作品も配信(写真は「The 3名様」)。専用ビューワ「Comic Surfing」で画像化されたコミックを読み進める。ボタンを押すと次の画面にへ移動するという仕組みで、だいたい1画面に2−3コマ分が表示される。文字を追うスピードが速い筆者にとって、Comic Surfingのスローテンポは少々キツい (C)石原まこちん/小学館


番組を10チャンネルほど試してみたが、中でもいちばん気に入ったのは、知っておいてソンはないが知らなくてもソンしない程度の、いわゆる「トリビア」をクイズ形式で毎日出題する「クイズ!知ってど〜する!?」。数分程度のコンテンツが平日には毎日配信されるので、見るほうとしても気が楽。著名な構成作家の小山薫堂氏を起用してオリジナルコンテンツを作っているあたり、auやコンテンツ制作会社の“本気”が見える (C)エイワンアドネット/博報堂/小山薫堂/バディーズ  
NHK出版ラジオ英会話を元にした「ラジオ英会話レッツスピーク」。「スピーク」と名前が付くくらいなので「英語の発音チェックをしてくれるかも?」と期待したが、単にお手本にならって繰り返すだけだった。しかしよく考えるとラジオでも発音チェックはしてくれない。過剰な期待を抱きすぎた? (C)三洋電機/日本放送出版協会

EZチャンネルはどこで観る?

 いくつかEZチャンネルを見るうちに、当初予想していた「所詮ケータイのコンテンツだし」というイジワルな見方が全くの見当違いだったことを思い知らされた。動画の画像は荒れておらず音も割れていないので、ハッキリ見えるし聞こえるのだ。

 こういった基本的なところでストレスを感じない作りになっているのは素晴らしい点だ。音や画像がしっかりしているから、本物のテレビ番組風にキャスターやレポーターを立てたり、英会話のようにクリアな音声を求められる番組も違和感なく成り立つわけだ。ムービーや音楽の配信では同レベルのものが既に提供されていたが、“これらの組み合わせで一つの完成された番組を提供するのって画期的じゃない!?”と感心ながら閲覧していたのだ。

 しかし気になる点もいくつかある。例えば番組の長さが事前に分からない点。これが番組を途中で中断させなくてはならない時に困るのだ。再生回数が決められている番組だと一度再生したものは。たとえそれが途中であっても一回再生したこととしてカウントされてしまう。「着うた ♪ランキング」は三回しか再生できないため、結局最後まで見ることができなかった。番組の分数をあらかじめ知らせてもらうか、必要なところだけが見られるようにスキップできたりする構造だとありがたい(一部番組では、ムービーをスキップできたりする)。

 また、いろいろな番組を見るにつけ思ったのが、「この番組、結局みんなどこで見るんだろう?」ということ。一般的には、「今日はタップリ時間があるから携帯のコンテンツでも見るか!」という人は少ないのではないかと思う。大抵が電車に乗っていたり、屋外でのんびりしているときに「ちょっと見てみよう」という気になるのでは? と思うのだ。

 それにしては音声を重視した番組が多く、中には動画に登場する人物の話している内容が文字ではフォローされないものもある。コミックやニュースなど閲覧のみの番組はともかく、音声のある番組はヘッドホンでも付けない限りは電車の中で見られないし、屋外でもヘッドホンなしでは聞こえにくい。

 携帯電話にヘッドホンを付けるという行為自体は、ラジオ付きケータイや音楽再生機能付きケータイが出てきていることもあって、それほど抵抗はないかもしれない。ただ、音楽は本体をかばんにしまって聞けるからいいが、EZチャンネルはケータイ画面を見ながらヘッドフォンを付けているという図になる。「カフェや電車の中で、ヘッドホンをしながら小さい画面を見つめてニヤけてちゃマズイだろう」と思うのは私だけなのだろうか。

 自宅で見るなら、番組内容に突っ込んだり思いっきり笑いながら番組を楽しむことができるだろう。しかし“自室にこもってケータイの番組を観る”というのには、いいしれぬ寂寥感が漂う。それ以前に家で見るなら“映画の予告編や音楽はPCでいいじゃん”というふうにも思えてしまう。

 auは、「EZチャンネル」をどこで観るものだと想定しているのだろうか(ちなみにCMに出ている妻夫木聡は、屋外にある橋の上で閲覧している)。また、どんなユーザー層にどんな見方をしてほしいと思って番組を作っているのだろう。次回はこのあたりをauに直撃取材する予定だ。



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[野田幾子, ITmedia]

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