アルプス電気、業界最小のAF付き1.3Mカメラモジュール
高さ9ミリのAF付き130万画素カメラモジュールが登場する。CMOSセンサを使い、2005年には月産100万個を目指す。
アルプス電気は5月24日、高さ9ミリと業界最小となるオートフォーカス(AF)機能付き1.3Mピクセルカメラモジュールを発表した。8月からサンプル出荷を開始し、量産は2005年1月。携帯電話向けに、月産100万個規模の出荷を行い、2006年には月産200万個に拡大していく。
モジュールは1/3インチ1.3MピクセルのCMOSセンサを搭載。3群3枚の非球面レンズのうち、1枚は非球面ガラスレンズを使った。レンズの明るさはF2.8。AFは、独自開発のステッピングモーターを使い、レンズ移動ピッチ11.25μm。ステップ数は35ポジションと多く、リニアなオートフォーカスが可能になるとしている。また電流ゼロでのレンズポジション保持が可能。サイズは14.9×14.9×9ミリで業界最小。
併せて、AF機構を備えないカメラモジュールも提供する。サイズは10×10×8.5ミリ。サンプル出荷は8月から、12月から量産に入る。
今回のモジュールは、CMOSセンサを外部調達する以外はほとんどが自社開発。国内のハイエンド端末市場ではCCDセンサが主流だが、入手性の良さからCMOSを採用した。海外の端末メーカーも視野に入れ、販売していく。これまでメガピクセルオーバーのカメラモジュールはCCDセンサを使ったものが中心だったが、入手性やコスト面で有利なCMOSセンサ採用モジュールも増えつつある。
同社は4月に、VGA(31万画素)クラスの携帯向けカメラモジュールを投入し始めたばかりだが、今後は2Mピクセルへの対応、光学ズームやメカシャッターの搭載などを進めていく。
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