番号ポータビリティを目前にした“auの顔”(2/2 ページ)
auショップ店員の販売力や接客マナーを競う「au CS AWARDS 2006 東京大会」が開催された。番号ポータビリティ開始を前に、“auの顔”となる販売の最前線で勤務する彼らは、接客コンテストでどのような顔を見せるのか。
厳正な審査の上、グランプリに輝いたのはauショップ小岩駅前店の中村由紀子さん。
接客したのは40代専業主婦 子ども二人/現ボーダフォンユーザーの、おそらく携帯にはそれほど詳しいわけではない女性だったが、家計を司る彼女に対して確実に安く、「家族割り」などの家計全体を見越したお得なプラン・割り引きサービスを具体的に掲示し、興味を持たせたこと。Webやメールを多く活用するであろう彼女の息子/娘向けにも「ダブル定額」などの説明を行ったこと。そして総じてそれは押しつけがましい口調でなく、客に楽しんでもらえる/喜んでもらえるような接客に努めていたことが審査員の心を惹いた。
このことはとくに「“auだけの世帯”になってくれる可能性が大きく、非常に重要なポイント」と審査員の一人であるKDDIの野沢孝夫au東京支社長は評価した。
そのほか、接客時の好感度が最も高かったと評価されたauショップ大森店の大金沙姫さんはハートフル賞を受賞した。はじめに自分の名前を名乗り、客の名前も聞くことで「お客様は……」ではなく名前をきちんと呼んで接客する独特の手法をとった彼女。審査員の間で「いきなり名前を聞くのは少々抵抗のある人もいるのではないか」と評価が分かれたようだが、その終始笑顔を絶やさない接客により非常に高い好感度を与え、結果につながった。
ハートフル賞(接客時の好感度が最も高く、ブランドのイメージアップにも貢献すると評価された人に贈られる)はauショップ大森店の大金沙姫さん(写真=右)
特別賞(各賞の候補に常に名前が挙がったことから、審査員により急遽作られた賞)のauショップ町田駅前店の伊藤文子さん(写真=右)
開催にあたり登壇した野沢au東京支社長は「番号ポータビリティでシェア30%を獲る」と述べ、全国の携帯ユーザーに対して魅力的な商品・サービスを展開することでショップへ誘導し、1台/1契約でも多く獲得したいと番号ポータビリティに向け強い意気込みを示した。
今回の接客コンテスト出場者のテクニックは、全国のauショップ店頭スタッフに共通して引き継がれることになるだろう。
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