SIMが実現する新たな世界――次世代「W-ZERO3」などコンセプトモデルを多数展示:WILLCOM FORUM & EXPO 2007
“今、なぜPHSなのか?”をテーマに開催中の「WILLCOM FORUM&EXPO 2007」。会場内には、2枚のW-SIMが挿せる「W-ZERO3」を始め、くまのぬいぐるみ型端末やプラモデルタイプの端末など、さまざまなコンセプトモデルが展示された。
ウィルコムは4月12日と13日の2日間、東京国際フォーラムで「WILLCOM FORUM&EXPO 2007」を開催している。本イベントでは、「PHSアドバンテージ」「プロダクトラインナップ」「PHSアドバンス」「ビジネスケース」「ビジネスソリューション」「マシンコミュニケーション」の6シーンに分けて“今、なぜPHSなのか?”を紹介。中でも、多数展示されていたSIM STYLEコンセプトモデルに注目が集まっていた。
ボタン操作で画面部分がスライドする“プッシュアップ機能”を採用。格納時の小画面は通常通話時やRSSリーダーのサマリー表示に、プッシュアップしたフル画面ではメールやブラウジングにと、用途に合わせて画面サイズを選択できる
通信が始まるとアンテナが傘のように開くUSB接続タイプのデータ端末。アンテナは開くことでダイバーシティ効果を発揮し、高速で快適な通信環境を提供するという
data-card for Express(右)
自由に曲がる引き出し式アンテナを備えるExpressCard/34対応データ端末
お風呂の中でも電子書籍や映像が楽しめる防水型ビューアーのSIM STYLE。文庫本サイズで、全画面表示に対応。コンテンツに応じて操作キー上の表示も変更されるので、最適なスタイルで視聴できるという
PC利用頻度の高いユーザーも安心の、無線/有線LAN対応の据え置き型高速DBルータ
W-SIM×∞:conect(中央)
自由に連結でき、拡張も可能なブロック型ルータ
W-SIM×4:bit(下)
コンパクトでキュートなデザインのキューブ型ルータ
家庭用コンセントを利用し、高齢者宅などの家電製品使用状況を検知し、指定端末へメールで知らせるセキュリティー用SIM STYLE。タップに検知装置が組み込まれており、複数台の状況もモニタリング可能。24時間のセキュリティサービスとともに、緊急通報ボタンも設置している
先にも述べたように、展示された端末はすべてコンセプトモデル。「ウィルコムのSIMは多分野にわたって使えること、大きな可能性を秘めていることを見せたかった」(説明員)との目的で展示しており、製品化に向けた動きは今のところない。
なお、ルータ3つ(W-SIM×4:box、W-SIM×∞:conect、W-SIM×4:bit)とあんしんタップ、TVめ~る、くまふぉんは動作モデルとなっていたが、「実現できるものもあるということを見せるためで、安全性の検証などを行っていない」(説明員)ことから、実際に触ることはできなかった。
すべてのコンセプトモデルはウィルコムが作っており、会場にはシャープ製スマートフォン「W-ZERO3」の進化形ともいえる「W-ZERO3 future edition」も登場した。「ユーザーの皆さんに、SIMにはこんな使い方ができるという可能性を知ってもらう。これがイベントの大きな目的ですが、メーカーに対して“こんなことを一緒にやりませんか”という提案の意味合いも強く、“これができるのならこんなことはできないだろうか”という意見が出てくることを期待している」(説明員)
製品化に向けた動きはないものの、「W-ZERO3 future editionはラグジュアリーな、持っているだけでステータスになる端末。限定モデルでやってみると面白いかもしれない」(説明員)とウィルコムの意欲は十分だ。熱意あるメーカーからのアプローチがあれば、今回展示されたコンセプトモデルをベースにした端末が製品化される可能性もあるだろう。
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