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「Xperia 1 VIII」は先代の「Xperia 1 VII」から何が進化した? デザインからカメラ、オーディオまで実機で解説(1/2 ページ)

ソニーは5月13日に新型フラグシップ「Xperia 1 VIII」を発表した。望遠カメラのセンサー大型化に伴い背面のデザインを刷新。オーディオやAI撮影も強化されたが、前モデルの不具合を懸念する声もあり、真価が問われる一台だ。

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 既報の通り、ソニーが5月13日に「Xperia 1 VIII」を発表し、6月11日に発売する。Xperia 1 VIIIは望遠カメラのセンサー大型化と新AIアシスタントによる撮影体験の強化、スピーカー性能の向上、そしてSIMロックフリーモデルでのミリ波対応・1TBストレージの追加など、各方面でブラッシュアップが図られている。先代モデルである「Xperia 1 VII」から何が進化したのかを、実機画像を交えて解説する。

Xperia 1 VIII
ソニーのフラグシップスマートフォン「Xperia 1 VIII」

スマホなのに「鉱石」や「工業製品」のような仕上がり ソニーが「OREテクスチャ」と呼ぶ新デザイン

 新しいXperia 1 VIIIを実際に手に取ってまず印象に残るのが、これまでのスマートフォンとは一線を画す背面の質感だ。単なる「マット仕上げ」とは異なる、ザラッとした独自の素材感が強く出ており、ソニーはこれを「OREテクスチャ」と呼んでいる。光を反射して存在感をアピールするのではなく、光を抑え込むことで、鉱石や工業製品のような無機質さと重厚さを醸し出している。

 最近のスマートフォンはガラス主体でツルツルとした触感の製品が増えているだけに、こうした凹凸感のある仕上げは逆に新鮮に映り、「スマホなのに道具感がある」という感覚を久々に思い出させてくれる仕上がりだ。

Xperia 1 VIII
写真では伝わりづらいが、ザラザラとした手触りとなっている。背面に採用されたOREテクスチャは光の反射を抑え込み、鉱石のような無機質で重厚な質感を表現している

 さらに、サイドフレームにもテクスチャ加工が施されており、まるで硬い金属を握っているかのような高級感がある。この加工は見た目の美しさだけでなく、指紋が目立ちづらく、手から滑り落ちにくいという実用的なメリットも兼ね備えている。本体カラーは、趣のあるグラファイトブラック、優美なアイオライトシルバー、華やかなガーネットレッドに加え、オープン市場向けモデル限定となる神秘的なネイティブゴールドの4色が展開されており、いずれも素材の美しさが際立つきらめきを秘めている。

Xperia 1 VIII
サイドフレームにも特殊な加工が施されており、ホールド感の向上と指紋の付着防止を両立させている。ただ、ボタン類の質感はXperia 1 VIIから大きなアップデートがない。Xperia 1 VIII(写真=左)とXperia 1 VII(写真=右下)のサイドフレームを比較する様子

なぜデザインが変わったのか:必然だったカメラレイアウトの刷新

 Xperia 1 VIIIの外観におけるもう1つの大きな特徴は、背面のカメラレイアウトが刷新されたことだ。Xperia 1シリーズで長年、7世代にわたって採用されてきた縦並びのカメラ配置が廃止され、3つのカメラレンズが正方形に近いボックス状のエリアに収まる新しいデザインへと変更されている。

Xperia 1 VIII
Xperia 1シリーズで長年、7世代にわたって採用されてきた縦並びのカメラ配置が廃止された。Xperia 1 VIII(写真=左)とXperia 1 VII(写真=右)のアウトカメラ

 この思い切ったデザイン変更の最大の理由は、「望遠カメラのセンサーの大型化」にある。Xperia 1 VIIIでは、望遠カメラのセンサーが前モデル(Xperia 1 VII)の1/3.5型から約4倍となる1/1.56型へと大幅に大型化された。この巨大化した新しい望遠センサーが、従来の縦長スペースには物理的に収まりきらなくなったため、レンズのサイズに合わせてカメラの配置全体を刷新せざるを得なかったという背景がある。機能を美しさに昇華すべく、新しいカメラバンプ(出っ張り部分)をボディーの質感と調和させるデザインが採用され、3眼レンズの存在感が際立つXperiaならではの意匠へと生まれ変わった。

Xperia 1 VIII
デザイン変更の理由は望遠カメラのセンサーが前モデルの1/3.5型から約4倍の1/1.56型へと大幅に大型化したことにある。この巨大なセンサーが従来のスペースに収まらず、配置を刷新する必要があったためだ

アウトカメラの進化:光学ズームの廃止と切り出しズームへの移行

 デザイン変更の直接的な要因となった望遠カメラの進化は、カメラスペックの転換を意味している。望遠センサーの大型化に伴い、前モデルまで搭載されていた85-170mmなどの「望遠光学ズームレンズ」は廃止された。光学ズーム機構を維持したままセンサーを大型化すると、本体が分厚くなりすぎてしまうためだ。その代わり、新たに4800万画素(記録画素数1200万画素)の高画素センサーを採用し、「140mmの切り出しズーム」方式(70mmおよび140mm)へと移行している。

 これにより、光学ズームと同等の高解像度を維持しつつ、暗所性能が飛躍的に向上した。実際にXperia 1 VIIIとXperia 1 VIIの倍率を2.9x(望遠域)にそろえ、薄暗い場所で人物を撮影したところ、仕上がりの違いが明確に分かった。Xperia 1 VIIIはXperia 1 VIIの仕上がりよりも明るい。人の肌もよりクリアにやや明るく写る。特に髪の毛の質感はXperia 1 VIIIの方がハッキリと表現できている。

Xperia 1 VIII
Xperia 1 VIII(写真=上段)はXperia 1 VII(写真=下段)の仕上がりよりも明るい。人の肌もよりクリアにやや明るく写る。特に髪の毛の質感はXperia 1 VIIIの方がハッキリと表現できている

 加えて、Xperia 1 VIIIは超広角(16mm)、広角(24mm)、望遠(70mm)の3眼全てがフルサイズセンサー搭載のデジタルカメラ並みの暗所撮影性能(LV2以下の照度環境)を有することになり、時間や場所を問わずノイズが少なく輪郭までくっきりと描写できるようになった。

 日常の撮影体験を豊かにする機能の進化も豊富だ。テレマクロ撮影は、前モデルのマニュアルフォーカスのみから新たにオートフォーカス(瞳AFやタッチAF)に対応した。専用モードに切り替える必要もなく、通常の写真・動画モードから望遠レンズを選ぶだけで、最短15cmまで寄って風に揺れる花なども簡単かつダイナミックに撮影できるようになっている。

 また、被写体を自動追尾する「オートフレーミング」機能も進化し、新たに望遠レンズでの撮影に対応した。これにより、3眼全てのレンズにおいてデジタルズームを活用しながら、撮影画面から目を離しても安定した構図の動画撮影が楽しめるようになった。

Xperia 1 VIII
進化したオートフレーミング機能は望遠撮影にも対応。動き回る被写体を自動で追尾し、最適な構図を維持する。Xperia 1 VIII(写真=右奥)のオートフレーミング機能はXperia 1 VII(写真=左)のものよりも遠くのものを撮影できるようになったため、子どもの発表会や運動会といった場面でも活躍しそうだ

 さらに、AI技術を活用した新機能「AIカメラアシスタント」が搭載された。被写体にカメラを向けるだけでAIがシーンを認識し、ソニーのデジタル一眼カメラ「α」で培われた画作り(クリエイティブルック)をベースに、最適な色合い、レンズ、ぼけ表現を自動で提案してくれる。細かい設定に詳しくなくても、直感的に狙い通りのクリエイティブな表現が可能だ。

Xperia 1 VIII
新機能のAIカメラアシスタントが4種類のクリエイティブルックを提案。誰でも手軽にプロのような画作りを楽しめる

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