今買うならどっち?――「D01NE」「D01NX」徹底比較(前編):「D01NE」「D01NX」 レビュー(2/4 ページ)
「EM・ONE」に注目が集まるイー・モバイルだが、ノートPCでモバイルブロードバンドを実現するデータカード製品の存在も忘れてはならない。現行の2モデル、「D01NE」と「D01NX」の違いを探った。
CardBus仕様のD01NE
D01NEの対応OSはWindows Vista(32ビット)/XP SP2以降/2000 Professional SP4以降となっている。CardBus仕様のため、CardBusをサポートしないPCカードスロットでは動作しないが、現行モデルはもちろん、Windows2000が満足に動作するノートPCであれば世代的にCardBusをサポートしているので、ほとんどのPCカードスロット搭載PCで動作するはずだ。
セットアップにこれといって難しい点はない。付属CDからドライバやユーティリティをインストールして、D01NEをPCカードスロットに装着すれば良い。イー・モバイルがプロバイダ(ISP)の役目も果たしているため、接続先の設定などはプリセットされている。
ユーティリティはインターネットへの接続/切断、取り外し、電波状態の確認といった操作が行える。現時点の料金プランは定額制のみなので、あまり存在意義はないが、パケット通信料を記録して料金換算する機能も備えている。
ユーティリティは常駐させて、最小化して電波状態をタスクトレイに表示できる。最小化してもタスクトレイのアイコンを右クリックすれば各種操作を行えるほか、D01NEをスロットに装着した際にメイン画面を自動で最前面表示することも可能だ。
ちなみに電波状態はエクステンド部のインジケータでも確認できる。ただしD01NEは初期状態では省電力機能が有効なので、インターネット未接続時にはインジケータを10秒ほどで消してしまう。省電力機能を無効にすればインジケータを常時点灯させられる
ノートPCを持ち運ぶ際、シャットダウンよりもスタンバイモードや休止モードを選ぶことが多い。D01NEの利用中にはスタンバイモードや休止モードへ即座に移行し、復帰時に接続を切断した旨のダイアログを表示する。また、スタンバイ中や休止中にD01NEを取り外して復帰しても特に不穏な動作はない。
気になったのは、確認のダイアログがくどい点だろうか。接続時にも切断時にも必ずダイアログを表示する。ダイアログが不必要とは思わないが、せめて表示する/しないを選べるようにしてほしい。
D01NEはPCからモデムとして認識するので、付属のユーティリティソフトを使用せず、OSのネットワーク接続からダイヤルアップすることも可能だ。ただし、接続先のエントリーは付属CDからドライバやユーティリティをインストールしただけでは作成されないので、ユーザーが作成する必要がある。
筆者の確認した限りでは、ユーティリティから接続しても、OSのネットワーク接続を用いてもパフォーマンスの違いは感じられない。付属ソフトを使いたくない、あるいはブラウザの起動に合わせてオンデマンドでインターネットに接続したい、VPN接続を行う(VPN接続に先立って自動接続する)といった場合には、OSのネットワーク接続の方が便利だろう。
なお、ユーティリティでもダイヤルアップ接続に関する詳細な設定は行え、複数の接続先を設定できる。しかし、一部の設定を変更すると正しく動作しないため、特別な設定が必要な場合はOSのネットワーク接続でダイヤルアップエントリーを作成したほうがよいだろう。
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