移行したいケータイキャリア、ソフトバンクモバイルがauを抜く
カカクコムが、携帯のキャリア選びに関する意識調査の結果を発表。移行したいキャリアについては「移行の予定なし」という回答が8割を占めた。移行したいキャリアはソフトバンクモバイルがauを抜いてトップに。
カカクコムは9月21日、意識調査“価格.comリサーチ”の第9回調査「利用したい携帯会社はどこ?キャリア選びのポイント徹底調査!」の結果を発表した。同調査は2007年8月30日から9月11日まで実施したもので、有効回答数は2404人。
同調査でのユーザーの契約状況は、電気通信事業者協会による発表資料などと比較すると、NTTドコモが44.6%とやや低く、auが30.7%、ソフトバンクモバイルが19.1%と、やや高い結果となった。また、今年1月に実施した価格.comリサーチ第3回調査の結果と比べてシェアに大きな差は見られないものの、NTTドコモが1.3ポイント伸ばし、auがマイナス0.7ポイント、ソフトバンクモバイルがマイナス1.4ポイントとなっている。ウィルコムはW-ZERO3[es]などの人気により、シェアが0.8ポイントアップしたという。
キャリアを選ぶ際に重視するポイントは、「通話料金」が26.4%で最多となり、以下「料金プランの豊富さ」が14.8%、「本体のデザインが良い」が13.3%、「友人や家族が使っている」が12.5%、「機能が充実している(音楽など)」が10.7%と続く。最近の携帯電話は本体機能の差が少なくなったことから、差別化ポイントとして通話料金や料金プランが注目されるようになったと見られる。
3キャリアの中で、「通話料金が安い」というイメージが最も強いのはソフトバンクモバイルで、ドコモという回答は8.2%と最も少なかった。他方、「サポート」の充実については、ドコモが他キャリアよりも高い値を獲得している。これに対してソフトバンクモバイルは、「通話料金の安さ」「料金プランの豊富さ」以外の点では他キャリアに比べて圧倒的にポイントが低く、「機能」「キャリアのイメージ」「サポート」のいずれもが低迷している。
3キャリアの中で、全項目を通して値が高かったのがau。特に「機能の充実」「本体デザイン」では、他キャリアを引き離している。「機種の豊富さ」「キャリアのイメージ」でもドコモと並んで高評価を得ている。
移行したいキャリアについて聞いたところ、「移行の予定なし」という回答が約8割を占めた。「移行の予定あり」は約6%、「移行検討中」は約15%。第3回調査で、MNPの利用率が10%程度だったことを考えると、開始から約1年が経過した現在も、MNPの利用率は大きく下がったわけではないようだ。
なお、移行したいキャリアはソフトバンクモバイルが1位。ドコモから他キャリアへの移行を希望する人が多いのはこれまでと変わらないが、auからソフトバンクモバイルへの移行希望が増加傾向にある。今回の調査でも、auがブランドイメージでトップとなっているが、希望する移行先キャリアのトップはソフトバンクモバイルに奪われるなど、やや変化が見られる。それに対して、ソフトバンクモバイルのブランドイメージは、この1年で大幅に向上したといえそうだ。
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