ウィルコム、国立病院機構のネットワークシステム「HOSPnet」更新を受注
ウィルコムは、独立行政法人国立病院機構の総合情報ネットワークシステム「HOSPnet」の基幹システム更新を受注したと発表した。従来のワイヤレスソリューションに加え、医療機関向けのトータルソリューションを提案する。
ウィルコムは10月18日、独立行政法人国立病院機構の総合情報ネットワークシステム「HOSPnet」(ホスプネット)の更新において、基幹ネットワークシステムを受注したと発表した。
HOSPnetは、国立病院機構総合情報ネットワークシステムの略称で、国立病院機構本部、ブロック事務所、国立病院、厚生労働省、国立高度専門医療センター、国立ハンセン病療養所を含む全国176カ所を専用回線で結んだ病院専用の情報ネットワーク。
HOSPnet上では、会計システム、人事システム、給与システムを含む業務支援システム、医療薬品情報システム、インターネット等の診療支援システムなどが稼働している。同機構はネットワークの効率化を図るため基幹ネットワークの更新を計画しており、PHSの低電磁波特性を生かし、全国3500以上の医療・介護関連施設への導入実績を持つウィルコムを選定したという。
今回ウィルコムは、PHS端末と医療機関向けの料金プランからなるワイヤレスソリューション提供だけでなく、大容量の専用有線ネットワークも含めた基幹システムを納入。10月23日から切り替えを開始し、11月中には次期HOSPnetへの更新を完了させる予定だ。
また、更新した基幹ネットワークシステムをベースに、医療機関内の固定電話とウィルコムのPHS電話機との通話定額化を実現する「W-VPN」の提案や導入実験、遠隔医療や予防医療などへのモバイル活用など、医療機関向けのトータルソリューションを積極的に提案する予定。さらに、最速20Mbps以上を実現する「次世代PHS」に対応したソリューション提案も視野に入れているという。
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