調査リポート

小学3年を境に携帯を使い始める子供が急増――進む携帯利用の低年齢化

NTTレゾナントと三菱総合研究所が、子供の携帯電話利用に関する調査結果を発表。携帯電話を持ち始めた学年は「4年生から」という回答が最多だが、「3年生から」という回答も急増。使っている端末は“大人向け端末”という回答が“子供向け端末”を上回った。

 NTTレゾナントと三菱総合研究所は12月25日、「子供の携帯電話利用」に関する調査結果を発表した。同調査は、NTTレゾナントが運営する子供向けポータルサイト“キッズgoo”上で、11月9日から同26日にかけて実施したもので、有効回答数は1100名。なお、この調査は11月にスタートした子供向けアンケート『キッズgooリサーチ』のトライアル調査として実施された。

 同調査によれば、自分専用の携帯電話を使っている子供は34.4%で、学年別では6年生が40.6%で最多となった。男女別では、自分専用の携帯電話を使っている割合は、男子の29.4%に対し女子が37.8%と差が見られた。また、自分専用あるいは兄弟で携帯電話を使っている子供のうち、使用している携帯電話が子供向けのものである割合は4割弱。残りの子供は大人向けの携帯電話を使っていることが分かった。


持っている携帯電話の種類(プレスリリースより)

 携帯電話を持ち始めた学年は、最も多いのが25.1%の「4年生から」という回答。また「1年生から」が7.1%、「2年生から」が8.6%と、ともに一桁であったのに対し、「3年生から」が19.5%、「4年生から」が25.1%と、3年生を境に携帯電話を持ち始める子供が急増していることが判明した。なお、携帯電話を持つきっかけは、子供自身の意向による場合が32.3%、親の意向による場合が43.4%、学校や塾の意向による場合が13.1%と、親が希望して持たせる割合が高い。

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携帯電話を持ち始めた学年(プレスリリースより)

 携帯電話の使い方は、男女ともに7割以上が「親や家族との電話」に利用しているが、「親や家族とのメール」利用については男子は48.2%、女子は65.8%と男女で格差が見られた。友達とのやりとりについても、「友達との電話」利用は男子が27.7%なのに対し女子は43.2%、「友達とのメール」利用は男子が28.1%、女子が56.8%と、特にメールの利用では男女で2倍以上の差があり、女子の方が積極的に友達と携帯電話を活用してコミュニケーションしている実態が明らかになった。

 通話以外の機能では、「カメラ」を使っていると回答した子供が8割以上で、「時計、アラーム」の79.9%を上回った。また「音楽をきく」という回答も62.3%となり、子供が携帯電話を何役にも使いこなしている様子がうかがえた。

 またインターネット利用については、ルールを設けていない家庭が37.8%であるのに対し、携帯電話を利用する上でのルールに関しては、特に設けていない家庭が45.9%と、現在、家庭では携帯電話の方が利用を寛容視されていると見られる結果が得られた。具体的なルールとしては、「利用料金について」が25.0%で最多となり、「電話やメールの相手について」(19.5%)などの安全性に関するルールを上回った。

 なお「きみにとって携帯電話とは?」という質問に対して、「絶対ないとこまる!もの」と回答したのは全体の39.7%。女子に限定すると、43.7%が困ると回答するなど、子供の生活に携帯電話が浸透している様子がうかがえた。

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