auファブレット3機種レビュー(第2回)――片手操作、大画面の工夫、手書きアプリを比較する:最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編)(3/3 ページ)
G Flex、GALAXY Note 3、Xperia Z Ultraはいずれも大きなディスプレイを搭載しており、一般的なスマートフォンとは操作感が異なる。そこで、今回は片手での操作性や大画面を生かした工夫、そして手書きアプリを検証した。
スタイラスペンやノート/スケッチアプリの操作性は?
スタイラスペンの書き心地や、ノート/スケッチアプリの使い勝手も見ていこう。
GALAXY Note 3は製品名からも分かるとおり、ノートとしての活用が想定されている。専用スタイラスの「Sペン」が付属しており、本体に収納できる。ペン先が滑らずしっかりとした書き心地で、まさに紙にペンで書くような感覚で書ける。従来のNoteシリーズでもおなじみの「Sノート」アプリには、一般的なメモはもちろん、紙と同じように精緻なイラストも描きやすい。
GALAXY Note 3には、「エアコマンド」という手書き操作専用のメニューを新たに採用。手書きの内容がスマホの機能(電話やメールなど)と連携する「アクションメモ」、お気に入りのWebページや動画などを保存できる「スクラップブック」、キャプチャした画面を自由に編集できる「スクリーンライト」、手書き文字で検索ができる「Sファインダー」、画面に四角を描いて小さなアプリを呼び出せる「ペンウィンドウ」の5つの機能を利用できる。
エアコマンドのメニューは、Sペンを本体から抜くと自動で表示されるので(設定でオフにもできる)、スムーズに利用開始できる。エアコマンドを使わなくても、Sペンの書き心地だけでも特筆に値する。文字どおりノートとしても十分活用できるだろう。
G FlexとXperia Z Ultraも、手書き入力できるアプリが用意されており、簡易ノートとして活用できる。G Flexでは専用のスタライラスペンは用意されていないが、一般的なスタイラスを使える。筆者の手元にあった「L-06D JOJO」のスタイラスペンを使ってみたが、問題なく書けた。
G Flexには、GALAXY NoteのSノートに似た「ノートブック」アプリがプリインストールされており、複数のカバー(表紙)とページスタイル(テンプレート)を選んでノートを作成できる。カバーにギャラリーから写真を設定することも可能だ。ノートブックアプリはなかなか本格的で、9種類(一部はスタンプ)からペンを変更したり、14個のカラーパレットから自由に色を作成したりできる。キーボードで入力したテキストや、写真、動画、音楽、地図などの挿入も可能だ。
GALAXY Note 3のSノートには、「会議ノート」「チェックリスト」「予定」「写真ダイアリー」「育児ダイアリー」「映画レビュー」「旅行」など17種類のテンプレートがあり、メモ系のテンプレートが多いG Flexよりも応用が効きそう。カラーパレットはG Flexよりも多い26個あり、もちろん色の作成もできる。ペンは6種類から選べる。G Flexと同様、キー入力したテキストや、画像、動画、地図などの挿入も可能だ。ノートの背景画像は好きなものに変更できる。
Xperia Z Ultraでは、別売り(1980円、税込)の専用スタイラス「ES22」を利用できるが、GALAXY Note 3のSペンに比べると、書き心地はもう一歩といった印象。メモ書き程度なら十分だが、精緻なイラストを描くのは厳しそうだ。手書きメモを残せる「スケッチ」アプリは、ペンは10種類と豊富だが、カラーパレットから好きな色を作成できない、キー入力したテキストを挿入できないなど、G FlexやGALAXY Note 3に比べると制限が多い。
なお、Xperia Z Ultraではスモールアプリの「Active Clip」を利用すれば、キャプチャした画像の一部を切り取ってスケッチアプリに挿入できる(→専用スタイラスの使い心地は? 「スケッチ」アプリで何ができる?――「Xperia Z Ultra SOL24」)。
プリインストールしている日本語入力システムでは、3機種とも手書き入力をサポートしており、漢字や英数字の手書き入力も可能だ。
結論
- 手書き入力の心地良さなら断然GALAXY Note 3+Sペン
- スケッチアプリはG Flexの「ノートブック」とGALAXY Note 3の「Sノート」が充実している
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