ドコモ、下り最大225Mbpsの「PREMIUM 4G」を3月開始 スマホは15年度早期に対応:225Mbpsだから2月25日に発表(2/2 ページ)
ドコモは、LTE-Advancedを利用した次世代通信サービス「PREMIUM 4G」を3月27日に開始すると発表した。通信速度は下り最大225Mbpsで、今後はさらに高速な300Mbpsを目指す。
225Mbpsだから2月25日に発表。225個限定のPREMIUMなどら焼きも
2月25日にドコモラウンジで行われたPREMIUM 4Gのサービス説明会には、ドコモ 取締役常務執行役員 ネットワーク部長の大松澤清博氏が出席。「PREMIUM 4Gは225Mbpsなので、2月25日に発表させていただいた」と、通信速度への思い入れを明かした。
ただしPREMIUM 4Gは、2015年度中に下り最大300Mbpsへ高速化することを予定しており、新しく割り当てられる予定の3.5GHz帯を活用した300Mbpsオーバーの高速化も計画している。高速化について大松澤氏は、「必ずしもまとまった周波数帯域を使えるとは限らないため、異なる周波数を束ねるCA技術が欠かせない。今後は複数のアンテナを用いるMIMO技術を使うことで、もっと高度な活用もできるようになるだろう」(大松澤氏)と述べ、CA技術の重要性を説いた。
大松澤氏はまた、高速な通信規格を採用することで電波をより効率的に利用できるようになると補足。「現在の周波数帯域では下り最大300Mbpsが可能だが、速度が上がるだけでなくネットワークのキャパシティも上がる。高速化のニーズだけでなく、トラフィックが集中する場所で電波を上手に活用する知恵を出し、技術を高める意味もあり、高速化の努力は必要」と説明した。
今後のエリア設計については、「バランスがよい、シンプルなネットワークが良い。単純なセル設計ではなく、トラフィックが集中するエリアでアドオンセルなどの技術を駆使していきたい」と話した。アドオンセルはスモールセルなどとも呼ばれ、既存の基地局(マクロセル)ではさばききれないトラフィックをオフロードする役割を担う(ヘテロジニアスネットワーク)。アドオンセルはマクロセル内に構築され、基地局が移っても通信を途切れずにハンドオーバーさせる必要があるため、複数基地局間の協調制御が必須になる。同時に複数の周波数を使うCAも利用することから、これらを集中的に管理する高度化C-RANが必要になるという。
なおLTE-Advancedは規格上、最大1Gバイトまでの通信を想定しているが、実現するための周波数帯域をどう確保するかの問題もあり、「下り最大1Gbpsへの取り組みについては検討中」(大松澤氏)とした。
「CAで利用する周波数帯域のまとまりをコンポーネントキャリア(CC)と呼ぶが、20MHz幅のCCを5つ、合計100MHz幅を使って実現するのが1Gbpsという数字。実際にそれだけの周波数を束ねるには、(周波数をどう確保するかなど)さまざまな取り組みが必要になる。需要に見合う周波数が割り当てられるのか、バンドの問題もあり現時点では未定だが、 5Gに向けて準備ができるようになれば良いと思う」(大松澤氏)
ドコモのロードマップでは、4Gに続く通信規格として「5G」が2020年にスタートする。「5Gの標準規格化はこれからだが、LTE-Advancedで定義された技術が使われるのは間違いない。5Gでは高速化だけでなくIoTを支えるインフラとしても期待されている。そのときにフィットする電波の使い方をしたい」と展望した。ウェアラブルデバイスやM2Mなど、IoTの世界では身の回りのモノがネットにつながると予想される。そこでは通信速度に加え、今以上に電波を効率的に利用する必要があり、LTE-Advancedに使われている技術が必要と指摘した。
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