「mineo」の海外用プリペイドSIMを香港で試す――海外プリペイドSIM導入マニュアル:約100の国と地域に対応(2/3 ページ)
MVNOの「mineo」が販売する海外用プリペイドSIMは約100の国と地域に対応。そのうち約40のエリアでは30Mバイト/650円からの安価なデータパックが利用できる。その使い勝手を試してみた。
香港で実際に使ってみる
では実際の使い勝手を香港で試してみた。Amazonで注文すると、通常のショッピングと同様、在庫があればすぐに手元に届く。
SIMはmineoのパッケージに入っているが、SIMの柄は専用のものになっている。利用前にはユーザー登録が必要なので、海外用プリペイドSIMのWebページの「ご利用の流れ」を読みオンラインでSIMを有効化しておく。普段は使わないSIMのICCID番号などが必要だが、登録ページの説明を読めば難しくはないだろう。「海外SIM用マイページ」に登録するためのユーザー名、パスワード、また氏名や住所などを登録し、完了すればメールが届く。あとは海外でこのSIMをSIMロックフリーのスマートフォンに装着すれば利用できる。
香港で利用したのはHuawei製の「Ascend Mate7」。SIMのサイズはmicro SIMだ。mineoの海外用プリペイドSIMは標準(mini)/micro/nanoの3サイズに対応していて、自分のスマートフォンに合ったサイズに切り取って利用する。適当にやってしまうと一番真ん中のnano SIMの部分だけになってしまうこともあるので、micro SIMや標準SIMとして使いたい場合は注意しながらSIMを取り出そう。
さて今回は香港で利用するが、データパック課金が利用できる7つの国と地域では、料金をチャージしなくとも30Mバイト分の無料データが利用できる。そのため現地でこの30Mバイト分を使い切ってからデータパックをチャージするのも良いし、データ通信を大量に行うのであればあらかじめ日本でチャージしておくのもいいだろう。今回はひとまず、料金をいれずに香港で使ってみることにした。
香港ではSIMをスマートフォン本体に入れて電源を入れればこれですぐ使える、というわけではなかった。まず電源を入れてもすぐには電波をつかまず、5分ほど待つ必要があった。10分以上待っても電波をつかまない場合は手動でネットワークを検索して選択したほうが良さそうだ。
また海外用プリペイドSIMのWebページには香港で利用できる事業者名はPCCWとなっていたが、現在同社は他社と合併しCSLとなっている。そのためスマートフォンの事業者表示もCSLとなった。手動でネットワークを検索する際に現地で利用できる事業者が出てこない場合は、エリア外であること以外に事業者名が変わっていることもあるので注意したい。
なお利用対象外の事業者に接続してしまうことはなく、万が一接続してしまっても通信はできない。他の事業者に接続してしまって多大な課金が行われる、といったことはないので安心だ。
さて電波をつかんだものの今度はデータ通信が行えなかった。これはスマホのデータ通信設定でデータローミングがオフになっていたからだ。現地SIMではないため、装着するスマホのデータローミングはオンにする必要がある。次にネットワーク設定を見るとAPNの欄が空白で、自分で設定する必要があった。海外プリペイドSIMの情報をWebで検索するとAPNは自動設定されるという話もよく目にするが、このSIMのようなグローバルローミングSIMはAPN設定が自動で設定されないことも多い。そのためAPN設定はメモなどをしておいたほうがいいだろう。iPhoneで使う場合は別途プロファイルのインストールも必要だ。APNの設定値は以下の通り。
- APN:mineo-g.jp
- ユーザー名:mineo-g@k-opti.com
- パスワード:mineo-g
APN設定が完了し、有効化すればすぐにデータ通信が始まるはずだ。通信しない場合はデータ通信設定で接続先ネットワークを「LTE/3G/2G」や「LTE優先」から「3G/2G」に切り替えてみるのもよい。あるいは一度スマートフォンを再起動してみるのも手だ。
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