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Sprintは「と金」、ARMは「本業」、その他の事業は「禅譲」――海外事業により注力するソフトバンクグループ孫社長(1/2 ページ)

7月18日、電撃的に英ARMの買収意向を表明したソフトバンクグループ。その10日後に行われた同社の2016年度第1四半期決算説明会で、孫正義社長は米Sprintと合わせて海外事業により注力する姿勢を示した。

 ソフトバンクグループは7月28日、2017年3月期(2016年度)の第1四半期決算を公表した。同日に行われた決算説明会で、孫正義社長は「Sprint事業」と「ARM買収」の説明に大きな時間を割いた。


ソフトバンクグループの孫正義社長

Sprint:黒字転換にめど 利益に貢献する「と金」の存在に

 ソフトバンクグループ(当時は「ソフトバンク」)は2012年10月に米Sprintの買収を表明し、翌年7月に子会社化した(参考記事)。それ以来、米Sprintはソフトバンクグループの連結業績の「マイナス要因」であり続けてきた。

 しかし、2014年度からポストペイド(後払い)携帯電話の契約数が純増に転じ、2016年度第1四半期にはMNP純増も達成した。これは第1四半期同士の比較では過去5年間で初めてだという。解約率も改善し、この四半期ではSprintとして過去最低の1.39%となった。「『つながらない』ということで解約率が高かったが、ネットワークを改善し、総合的なサービスも改善した」(孫社長)結果が数値になって表れた格好だ。

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第1四半期同士の比較で、MNPが過去5年間で初めて「純増」に

2014年度に2%を超えていた解約率は1.39%にまで改善

Nielsen(ニールセン)が実施しているLTEダウンロード実効速度でも1番に。ただし、縦軸(速度)は示されていない

RootMetrics(ルートメトリックス)の「RootScoreアウォード」におけるネットワーク信頼性に関する指数で1位を獲得することも増えた。ただし、こちらも縦軸が定かではない

 また、ポストペイド携帯電話ユーザーのABPU(1ユーザー当たりの平均請求額)も順調に伸び、売上高も安定化の兆しが見えた。コスト削減も順調に進んでいるという。


2016年第1四半期は、ABPUが72.17ドルに。サービスの支払額が減っているものの、端末に対する支払額の増加が減収を補い、結果的に増収に

売上高は2015年度第1四半期と同じ80億ドルで、安定化の兆しが見える。なお、ソフトバンクグループの連結業績面では円高効果で「増収」ということになる

販売管理費を中心に、1年間で6億ドルのコスト削減に成功

 結果として、Sprintは「今までのように(ソフトバンクグループの)足を引っ張る存在ではなくて、我々の利益に貢献できる側の存在」(孫社長)となるめどが付いたという。孫社長は、Sprintを将棋の「歩兵」のコマに例えて、敵陣の三段目に入って「と金」になったと説明した。

 企業が自由に使える余剰資金(フリーキャッシュフロー)面では、早ければ2016年中にも通年の余剰資金をプラス(黒字)か、限りなくプラスマイナスゼロにできる見通しだという。


ソフトバンク(当時)による買収以来、マイナスが続いていた余剰資金が、2016年度第1四半期は5億ドルのプラスとなった

 Sprint事業が好転したこと、ソフトバンク(旧・ソフトバンクモバイル)が手がける国内通信事業に関連する設備投資が一巡したことが、ARMの買収を後押しする大きな要因となったようだ。

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