Huawei、OPPO、Vivo、Xiaomi――2017年の中国夏商戦を制するのはどのメーカーか?:山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)
中国では、各メーカーから夏商戦向けの最新モデルが出そろった。Huawei、OPPO、Vivoが激しい上位争いを繰り広げている。夏商戦を制するのはどのメーカーか?
他社にはない特徴を持ったダークホース「Gionee S10」「Meizu Pro 7」
中堅メーカーからも意欲的な製品が次々と登場している。Gionee(ジオニー)の「S10」は流行のデュアルカメラを搭載した製品だ。しかもアウトに1600万+800万画素、インに2000万+800万画素と、合計4つのカメラを搭載したのだ。4つのカメラを搭載したスマートフォンは2017年4月にAlcatelから「Flash」が発表されているが、中国市場にはまだ登場していないようだ。Alcatelの製造元のTCLからも、同製品の中国国内向けモデルは登場していない。
S10の価格は2599元(約4万2600円)。プロセッサはMediaTekび「Helio X25」(8コア 2.5GHz)、ディスプレイは5.5型のフルHD。こうして各社の製品を比較すると、価格帯は2000元台半ばのものが目立つ。GioneeはこのS10のシリーズ展開を図っており、アウト1300万+500万画素、イン1600万画素の「S10B」を2199元(約3万6100円)、アウト1300万画素+イン1600万画素の「S10C」を1599元(約2万7200円)という、3つのバリエーションモデルを投入している。
各社デュアルカメラの搭載が当たり前になり、セルフィー向けにインカメラの画質も高まる中で、Meizuからこれまでのスマートフォンの概念を大きく打ち破る製品が登場した。それが「Pro 7」「Pro 7 Plus」である。背面には1200万画素のカメラを2つ搭載、フロント側のカメラはセルフィーを意識した1600万画素と、ここまでは他社の製品と大きな違いはない。
しかしその背面のデュアルカメラの真下には2型(536×240ピクセル)のサブディスプレイを搭載。背面側でも通知が表示されるほか、アウトカメラを使ったセルフィーの撮影時には自分の姿をライブビューで写すことも可能だ。
このサブディスプレイはもちろんタッチパネルになっているので、本体を裏返したまま音楽の再生操作をするなど、スマートフォン本体の簡易コントロールもできるという。今後このサブディスプレイを有効利用できるアプリが増えれば、スマートフォンの新しい使い方が広がりそうだ。他社との差別化という点でも、Meizu Pro 7の試みはこの夏一番の話題になりそうだ。
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