海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(大手キャリア編)(1/3 ページ)
夏休みで海外渡航が増えるこの時期、気になるのが海外での通信手段。とりわけSNSを使うならデータ通信をどうするかは悩みどころだ。この記事では、大手キャリアのおトクな海外データ通信サービスを紹介する。【訂正】
夏休み! 海外渡航前に把握したい通信サービス
今は夏休みのシーズン。海外に渡航する人も少なくないだろう。
海外渡航の時、“通信費”は気になることの1つだろう。現在の携帯電話やスマートフォンは一般に「国際ローミング」を使うことで海外でもそのまま利用できる。
しかし、国内で使う場合と料金体系が異なる上、それが割高であることから「ローミングはちょっと……」と思っている人も少なくないはず。とりわけ通話はその傾向が顕著で、電話を受けた場合、国内では無料の「着信料金」がかかることもある(SMSの受信は無料)。
ただ最近、国際ローミング中のデータ通信については、安価に使えるサービスが充実してきている。渡航先や滞在日数次第の面もあるが、「海外渡航者向けプリペイドSIMカード」や「レンタルWi-Fiサービス」といった従来「廉価」と言われていた通信手段よりも料金を抑えられるケースもある。
うまく利用すれば、SNSやメールでおトクに連絡が取れる……のだが、「どういうサービスがあるのか分からない」という人も少なくないだろう。
そこで、この記事では大手キャリアで使えるおトクな海外データ通信サービスをキャリア別に紹介していく。海外での最適なデータ通信サービスを探す一助になれば幸いだ。
「国際ローミング」とは?
契約している通信事業者(キャリア)とは異なる通信事業者のネットワークを経由して(借りて)通信を行うことを「ローミング(Roaming)」という。
「国際ローミング(海外ローミング)」では、海外キャリアのネットワークを借りて通信を行う。キャリアによって国際ローミングできる国・地域は異なるので、自分の契約しているキャリアが渡航先で国際ローミングできるかどうか事前に確認することをお勧めする。
記事を読むに当たっての注意
この記事は2018年7月現在の情報を元に作成されています。また、特記のない限り料金は非課税となります。
サービスによっては店頭・電話・Webでの事前申し込みが必要なものもあります。その他注意点もありますので、各キャリアのサービスサイトも合わせて参照してください。
渡航先によっては、この記事で紹介しているおトクな海外データ通信サービスを利用できない場合があります。利用できなくてもデータ通信は可能ですが、高額なパケット(データ)通信料がかかります。対象の渡航先は、各キャリアのサービスサイトから確認できます。
NTTドコモ
NTTドコモには「海外パケ・ホーダイ」と「パケットパック海外オプション」という2つの海外パケット定額サービスがある。それぞれに特徴があるので見ていこう。
海外パケ・ホーダイ:申し込み原則不要 データ契約でも使える
「海外パケ・ホーダイ」は、ドコモのパケット(データ)定額契約者なら原則として自動適用されることが大きな特徴だ。
- →ドコモ、「海外パケ・ホーダイ」を9月1日に開始――3月末まで日額最大1480円(サービス開始発表時の記事)
料金は1日単位(日本時間の0時~23時59分まで)の「2段階定額」で、パケット(データ)通信量に合わせて以下の通り変化する。
- 0~9900パケット(0B~約1.2MB):0.2円/1パケット(1パケット=128B)
- ~20万パケット(約1.2MB~約24.4MB):1980円(固定額)
- ~20万5000パケット(約24.4MB~約26.24MB)1980円+0.2円/1パケット
- 20万5000パケット以上:2980円(固定額)
2980円以上は課金されない上、容量を超過しても特別な速度制限をかけられない。若干レアかもしれないが、海外でもデータ通信をガンガンする人にもオススメだ。
ただし、料金が日本時間ベースで計算されることには注意が必要。また、特にスマホを使っている場合に顕著だが、1回目、2回目ともに“一瞬”で上限に達しがちなので気を付けたい。
「そこまでガンガン使うわけではないけれど、SNSで写真をそこそこシェアする」といった使い方をする人は、次に紹介するパケットパック海外オプションの利用を検討してみよう。
パケットパック海外オプション:国内の通信容量を使って安価に通信!
「パケットパック海外オプション」は、spモードを契約しているスマートフォン・ケータイ・タブレット用のオプションサービスで、24時間980円を支払うことで国内のデータ(パケット)容量の範囲内で高速通信できることが特徴。先述の海外パケ・ホーダイとは異なり、「使い始めてから24時間」という分かりやすさも魅力だ。
- →国内のデータ容量を海外でも使える ドコモの「パケットパック海外オプション」(サービス開始発表時の記事)
利用開始時(時間超過後の再利用時)には、Webブラウザまたは専用アプリによる接続操作が必要となる。少し面倒に感じるかもしれないが、不用意にデータ通信されないという観点では安心だ。
ただし、利用にあたっては注意点もいくつかある。
「パケットパック海外オプション」利用にあたっての注意点
- このオプションは別途申し込みが必要です。渡航する前にMy docomo(契約者用Webサイト)、ドコモインフォメーションセンター(電話)またはドコモショップで手続きしましょう
- このオプションは「spモード」とドコモが指定するパケット定額オプション(「パケットパック」「Xiパケ・ホーダイ」など)と組み合わせて契約する必要があります
- 利用する回線において、spモード以外のドコモのネット接続サービス(「iモード」「mopera U」など)を契約している場合、このオプションを契約できません
- このオプションを契約している回線では「海外パケ・ホーダイ」を利用できません。海外パケ・ホーダイを利用したい場合は、このオプションを事前に解約してください
- このオプションでは国内のデータ通信容量を“共有”します。容量を使い切ってしまった場合、通信速度は上下最大128kbps(理論値)に制限されますが、「スピードモード」「1GB追加オプション」などを使って速度を回復できます
- このオプションを利用する際は、端末のソフトウェアを最新にしてください(最新でない場合、正常に通信できない場合があります)
- このオプションの適用対象外の国・地域では「0.2円/1パケット」の従量課金となります。ただし、このオプションを契約していると、従量接続時にもWebブラウザまたはアプリによる操作が必要です。ただし、1回接続操作をすると、24時間経過後も接続を維持しますので、通信のしすぎには気を付けてください
こうして見ると意外と制約も多いが、海外でモバイル通信を使って「動画を見る」「クラウドストレージに写真を同期する」といった使い方をしない限り、よりおトクに使える。海外でもデータ通信をガンガン使うなら、先述の海外パケ・ホーダイを検討しよう。
パケットパック海外オプション キャンペーン料金プラン(9月30日まで)
ドコモは9月30日まで、一部渡航先を対象にパケットパック海外オプションの「キャンペーン料金プラン」を提供している。
対象の渡航先では、通常の「980円/24時間」の他に以下の料金オプションを選択できる。
- 300円/1時間
- 2480円/3日間(72時間)
- 3980円/5日間(120時間)
- 5280円/7日間(168時間)
対象の渡航先は以下の通り。
- 米国(本土、アラスカ、ハワイ、グアム、サイパン、プエルトリコ、米領バージン諸島)
- 韓国
- 中国(本土、香港、マカオ)
- インドネシア
- タイ
- オーストラリア
- イギリス
旅行の日数によってはよりおトクになるので要チェックだ。
また、同じ期間で、パケットパック海外オプションの利用者に期間・用途限定の「dポイント」を付与するキャンペーンも実施されている。事前申し込みは不要。
月内に利用したプランに応じて、以下のポイントが翌々月以降に付与される。毎月1回(1日)分の利用料金がポイントバックされる計算だ。
- 300円/1時間プラン:300ポイント
- その他のプラン:980ポイント
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