2018年のスマホカメラトレンド:AIと夜景でした(2/2 ページ)
2018年のスマホカメラを振り返ってみると、やはり「AI(人工知能)」と「夜景」だったと思うんですよ。
デュアルカメラは「超広角+広角(標準)」になる?
2018年のスマホカメラをいろいろと観てきて思ったのは、一番楽しいのって「広角+望遠」のデュアルじゃなくて「超広角+望遠」のデュアルなんじゃね? ってこと。
Mate20 Proの超広角はめちゃ楽しい。
広い範囲を撮れるので、訪れた場所全体をバッと記録できるし、室内も遠近感たっぷりに撮れる。いくらAIでも「レンズに写ってないエリア」は作れないので、超広角ばかりはそういうレンズを搭載しないとダメなのだ。パノラマみたいにカメラを動かせばいいんだけど、それ意外とめんどくさいし。
動画を撮るときも超広角の方がアクションカム的な絵が撮れていい。
逆に望遠は、Pixel 3 XLを見ると分かるようにある程度はフォローできる。
というわけで、インカメラもアウトカメラこのカップリングでダブルデュアルカメラがいいなあ。
デジタルカメラとは違う道を歩み始めたスマホカメラ
今まで、スマホのカメラって「デジタルカメラ」を目指してたわけである。画質でデジタルカメラに負けないように画素数を増やし、レンズも明るくし、背景がボケた写真をキレイに撮るためにデュアルカメラも駆使してきた。
でも、気がついたらデジタルカメラとは別の道を歩み始めていたのだ。抽象的になるけれど、リアルを求めるのがデジタルカメラなら、リアリティを求めるのがスマホカメラ、と言っていいかも。
どういう写真を撮りたいかを自分で設定してカメラに撮らせるのがデジタルカメラの仕事なら、AIが撮影者の意図を汲んで撮影者が望んだと思われる絵を作ってOkなのがスマホカメラ、と。
そんな方向だ。
あとは、まだちょっと足りないなと思うのは、写真を撮った後の処理。
「Googleレンズ」的な処理がもっとカメラと統合して、写真閲覧アプリ(「Googleフォト」とか「ギャラリー」とか)から写ってる被写体をタップするとそれが何であるか教えてくれて、歴史的建造物ならその由来を、ガジェットならその名前と内容を、ぱっと引き出せるような機能とか、昔撮った写真を曖昧な条件でもさっと呼び出せるとか(今のGoogleフォトのはまだちょっと不便。iOSの地図から写真を探せる機能は便利)、そっち方向でもAIさんにがんばってもらいたいなと思うのである。
2019年はもっとカメラよ賢くなれ、ってことでどうでしょう。
あ、iPhoneの存在感があまりなかったな。まあ普通によく撮れるカメラになったから、ってのもあるんだけど、それ以上にAndroid系ハイエンド機が攻めてたってことかと思う。
関連記事
2017年のスマホカメラトレンド:デュアルカメラが増え、自撮り文化の違いが明確に
昨今のスマホカメラを見ていると、いろいろ面白い。ちょっと前まで各社は高画素をアピールしていたのに、画素数競争はすっかり落ち着いた。「デュアルカメラ」「ビューティーモード」「インカメラ」が新たな競争軸になっている。超広角カメラって楽しい! 「HUAWEI Mate 20 Pro」の進化したAIカメラを試す
Huaweiのフラグシップスマートフォン「Mate 20 Pro」が日本に上陸する。従来のモノクロカメラの代わりに超広角カメラを搭載したわけだが、どんなものか撮って試すことにした。夜景とイルミネーションで比較! 2018年冬のハイエンドスマホカメラ
最近、夜景撮影に力を入れているスマホが増えた。ということで、2018年冬モデル5機種で夜景とイルミネーションを撮り比べてみたのである。AIの力でデュアルカメラ超え? 「Pixel 3 XL」の“賢い”カメラの実力を見る
Google純正のスマートフォン「Pixel 3」「Pixel 3 XL」が日本に上陸。トレンドに逆らうようにアウトカメラはあえてシングルで、インカメラがデュアルという面白い構成。どんなものなのか、撮り試してみましょう。今までとは一味違う! 「AQUOS R2」デュアルカメラで撮りつくす
シャープの「AQUOS R2」は、同社としてはかなり久しぶりのデュアルカメラスマホ。ただ、最近はやりのデュアルカメラとは一線を画している。面白いので撮り試してみるのである。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.