慶應義塾とYahoo! JAPAN、AIを活用した最適なプッシュ通知の実用化を達成 通知の開封率が最大60%超向上
慶應義塾とYahoo! JAPAN研究所が、AIを活用したプッシュ通知の最適タイミング検知技術を共同研究し、Android版「Yahoo! JAPAN」アプリで効果実証と実用化を達成した。通知の開封率は、最大で60%超の向上を見せたという。
慶應義塾大学環境情報学部(SFC)が、アプリのプッシュ通知においてAI(人工知能)を活用して最適なタイミングを検知する技術を開発し、実際のアプリにおいて効果があることが証明されたと発表した。
今回の技術は、SFCの中澤仁教授の研究室に所属する大越匡特任准教授らとヤフーの「Yahoo! JAPAN研究所」と共同で研究・開発が進められたもの。スマートフォン上のセンサーデータと機械学習ベースのAI技術を用い、スマホのプッシュ通知を開封しやすいタイミングを推定する技術を継続的に改良してきた。このタイミングはユーザーの情報受信の心理負荷を下げ、プッシュ通知が開封されやすくなり、サービスへのエンゲージメントを高める効果があるとしている。
研究を通して推定されたタイミングをベースに、Android版「Yahoo! JAPAN」アプリ上で効果を検証した結果、2017年に発表された前の技術と比べて10倍以上となる最大60%超の開封率向上効果、パーソナライズされた通知コンテンツ配信時の効果向上、緊急地震速報といった速報ニュース配信で効果を得ることができたという。
この研究成果は、2019年8月4日~8日に米国アラスカ州アンカレッジで開催されたカンファレンス「KDD 2019 (The 25th ACM SIGKDD International Conference on Knowledge Discovery & Data Mining) 」で発表されている。
関連記事
アプリのハッカソン「SPAJAM2019」、最優秀賞はポストの郵便物を撮影・通知する「Posted」
7月13日~14日にかけて、COLONY 箱根で「スマートフォンアプリジャム2019(SPAJAM2019)」の本選が開催された。「ホーム」をテーマにアプリ開発を行い、最優秀賞、優秀賞、審査員特別賞が決定した。最も信頼できる情報源は「テレビのニュース番組」 中高生のニュースに関する意識調査 MMD研究所調べ
MMD研究所が12歳~18歳の中高生を対象とした「2019年3月 中高生のニュースに関する意識調査」の結果を発表。78.4%が「テレビ番組視聴中にスマートフォンを操作」と答え、普段利用するメディア上位は「SNS」「テレビ」「動画アプリ」に。最も信頼できると思う情報源は「テレビのニュース番組」が60.1%でトップとなった。auのキッズケータイ「mamorino5」登場 子供の居場所を連続通知 1万6200円(税込)
KDDIは、2月22日にキッズ向けケータイ「mamorino5」を発売。防犯ブザーや「居場所通知」「連続居場所通知」機能をはじめ、子供の在宅を保護者に通知する「おうちだよ通知」も搭載。防水・防塵・耐衝撃性能を備え、音声で端末を持つよう促す機能も利用できる。5G・IoT時代に向けて見直しは不可避だが課題も――第7回「モバイル市場の競争環境に関する研究会」開催 「接続料」「第二種指定」に関して意見交換
総務省の「モバイル市場の競争環境に関する研究会」が7回目の会合を開催。今回はMVNO市場活性化に向けて、事務局が取りまとめた5つの論点について構成員が意見交換を行った。携帯市場、「ガラケー商品開発研究所」発足 店舗でイベントも開催
携帯市場は、フィーチャーフォン利用者の課題解決を目的としたサービス・商品開発プロジェクト「ガラケー商品開発研究所」を発足。Webサイトでの情報発信をはじめ、利用者の情報交換やトレーディングなどを行えるコミュニティーイベント「携帯市BAR」も随時開催する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.