言葉では伝わらない新iPhone 11とApple Watchのすごさの本質:0.01ドルに気付かされた新製品の価値(2/4 ページ)
9月11日(現地時間)、Appleのスペシャルイベントで数多くの製品が登場した。発表会の情報だけでは分からない、iPhone 11シリーズと新型Apple Watchの魅力に迫る。
5つの発表、2つのサービス、7つのハードウェア製品
まず、今回のスペシャルイベントで発表された内容の全体像を俯瞰(ふかん)しよう。
最初に発表したのは、9月19日から始まるゲームのサブスクリプションサービス、「Apple Arcade」だ。月々600円で、Appleが厳選してパートナーと作り込んだ、極めて高品質の多くのゲームを、家族全員でプレイし放題になる。コナミやカプコンといった日本企業もかなり頑張って、広告モデルやえげつないアプリ内課金などに頼りすぎて、面白さが失われつつあったスマホゲームを改革する(iPhoneだけでなく、iPad、MacそしてApple TVやiPod touchでもプレイできる)。
2つ目は、Apple製作の映像コンテンツが楽しめる「Apple TV+」。いくつか製作中のドラマの予告編などが紹介されたが、どれも面白そうだ。当初は米国のみで展開するサービスだが、日本でも11月1日から月額600円で観られるようになる。
3つ目はiPad。誰が予想していただろう。iPadの新製品が発表された。しかも、価格は3万4800円(税別、以下同)からという圧倒的な安さだ。サイズは10.2型と、これまでより少し大きくなっているが、これは実はiPad Air用のスマートキーボードに合わせるためのサイズ変更で、Apple Pencil(第1世代)も使いやすい純正のSmart Keyboardも使えるようになった。既に予約を受け付けているが、出荷が始まるのは9月30日からだ。
4つ目はApple Watch Series 5。LTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)という極めて電力消費が少ないタイプのディスプレイを採用し、画面が消えなくなったのが最大の特徴だが、これ以外にも新たにコンパスが内蔵された。Apple Watchを使って正確に方角が分かるというだけでなく、Apple Mapでも自分が地図上でどちらの方向を向いているかが表示されるようになる。既に予約受付中だが、販売開始は9月20日となる。
5つ目はiPhoneの発表だ。カラーは6色展開で、手頃な価格で超広角撮影や暗いところで驚くほどきれいに撮影できる2つのレンズカメラが楽しめるiPhone 11。4色展開で望遠レンズも加わった3レンズ仕様の5.8型Super Retina XDRディスプレイを搭載し、バッテリー動作時間が従来から4時間も伸びたiPhone 11 Pro。ほぼ同仕様だがディスプレイが6.5型でバッテリー動作時間が5時間伸びたiPhone 11 Pro Maxという合計3モデルが発表された。発売はApple Watch同様に9月20日だが、予約はまだ受け付けておらず、9月13日の午後9時から予約可能になる。
これらの発表のうち、やはり特に語るべきことが多いのはApple Watchと3モデルのiPhoneなので、それらについてもう少し深く掘り下げてみよう。
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