「iPhone SE(第2世代)」は7や6sからどれだけ進化した? 使い勝手や性能を比較した(2/3 ページ)
「iPhone SE(第2世代)」は、「iPhone 8」から2年半ぶりとなる、4.7型ディスプレイ搭載モデルだ。最新のiPhone11シリーズ並みの高い処理性能を実現しながらも、4万4800円からという低価格に設定されている。「iPhone 8」「iPhone 7」「iPhone 6s」「iPhone SE(第1世代)」などの旧モデルと比較してみた。
カメラ機能はiPhone 8よりやや上だが、iPhone 11には一歩及ばず
アウトカメラは約1200万画素のものを搭載している。画素数はiPhone 6sから変わっていないが、iPhone SE(第2世代)は高感度センサーや、F1.8の明るいレンズ、光学式手ブレ補正を採用している。オートフォーカス速度や画像処理も含め、さまざまな部分が進化している。
iPhone SE(第2世代)のカメラ機能は、スペック値ではiPhone 8のカメラに、より高品質なHDR処理「スマートHDR」や、人物撮影で背景をぼかすポートレートモードへの対応、動画のHDR撮影と音声のステレオ録音といった機能が追加されている。スペック上はiPhone XRに近い。
そうは言っても、実際に撮らなければ違いが分からない。そこで、明暗差の激しい夜の路地という難しい条件で撮影してみた。
iPhone SE(第2世代)はスマートHDRもあり、明るい部分の白飛びを抑えつつ暗所もギリギリ描写できている。iPhone 8の代わりに同世代のiPhone Xでも撮影したが、こちらはスマートHDR非対応だからか明るい部分が白く飛んでいる。iPhone 6sは古いモデルということもあり、全体が暗くノイズでディテールがつぶれている。
ただ、iPhone 11シリーズと比べるとiPhone SE(第2世代)のカメラ機能は一段劣る。iPhone 11シリーズは流行の夜景モードに相当する「ナイトモード」を搭載しており、シャッター速度1~3秒の手持ち撮影で暗闇でも明るく撮れる。比較でも左側の暗い部分を適度に明るく撮影できている。また、インカメラもiPhone 11シリーズは新しい約1200万画素のものを採用しており、iPhone SE(第2世代)含む従来の約700万画素インカメラより明るく鮮やかに撮影できる。
カメラは旧モデルからiPhone SE(第2世代)に買い替えることで、画質の向上や撮影の幅の広がりを期待できる。ただ、カメラ画質を重視しての買い替えならiPhone 11シリーズも選択肢に入れた方がいいだろう。
最新「A13」搭載とメモリ増量で処理性能は文句なし
前述の通り、iPhone SE(第2世代)のプロセッサには最新のA13 Bionicを搭載。これまでのどのモデルと比べても、高い処理性能を実現している。また、メインメモリもiPhone 8から6sまでの2GBから、iPhone SE(第2世代)では3GBに増加している。
これらの改善により、アプリの動作が高速になるのはもちろん、アプリの切り替え時に毎回アプリが再起動するといった不便さもかなり解消される。
各世代の主なiPhoneの処理性能を、Geekbenchのスコアをもとに図示してみた。色付きのモデルは、現在Apple Storeやキャリアで購入できるモデルを示す。iPhone 6sやiPhone 7と比べると、iPhone SE(第2世代)は約2~3倍の性能を実現している
特にiPhone 7やiPhone 6の場合は、最新のゲームアプリはもちろん、SNSアプリなども機能の拡大により、普段の操作やアプリ切り替えなどで遅さを感じることが増えてきた。利用環境を快適にしたいなら、CPU性能で約2~3倍の性能向上が期待できるiPhone SE(第2世代)への買い替えはお勧めできる。
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