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「iPhone SE(第2世代)」はミッドレンジAndroidスマホと比べてどう? ライバル3機種と比較(1/2 ページ)

「iPhone SE(第2世代)」は4万4800円(税別)からという、従来のiPhoneよりも低価格で販売されている。Androidスマホでいえばミドルレンジ端末と同程度だ。そこで、同価格帯のAndroidスマートフォン「HUAWEI nova 5T」「OPPO Reno A」「AQUOS sense3」とスペックを比較してみた。

 コンパクト派にとって待望の「iPhone SE(第2世代)」が発売された。「iPhone 8」と同じサイズの本体に最新のプロセッサ「A13 Bionic」を搭載し、税別4万4800円(税込み4万9280)という、従来のiPhoneと比較してかなりの低価格で販売されている。Androidスマホでいえばミドルレンジ端末と同程度だ。

 そこで、スマホ購入を検討する場合に、iPhone SEとともに検討の対象になるであろう同価格帯のAndroid端末から、「HUAWEI nova 5T」「OPPO Reno A」「AQUOS sense3(SH-M12)」の3機種をピックアップ。iPhone SEとスペックを比べてみた。


左から「iPhone SE(第2世代)」「HUAWEI nova 5T」「OPPO Reno A」「AQUOS sense3(SH-12M)」

コンパクトさが際立つiPhone SE

 4機種の中で、iPhone SEのコンパクトさは際立っている。ディスプレイが4.7型で、高さは138.4mm。次に小さいAQUOS sense3でも5.5型、高さは147mmだ。ただ、iPhone SEはディスプレイ上下の額縁が太く、画面サイズの差に比べて本体全体のサイズ差はそれほど大きくない。また、前面がほぼディスプレイで占められる最近のスマホと比べると、iPhone SEはデザイン的に若干古く感じる。

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手のひらに収まるサイズ感のiPhone SE

 4機種の中で最もサイズが大きいのは、6.4型ディスプレイを搭載しているReno Aだ。ハイエンドモデル並みに大きく、他3機種が液晶を採用しているのに対し、有機ELを採用しているのもミドルレンジ機種としては珍しい。なお、最も重量があるのは、6.26型ディスプレイとクアッドカメラを搭載したnova 5Tだ(174g)。


特に大きなディスプレイを搭載したReno A

4機種の中では最も重いnova 5T

 iPhone SEのボディーは背面が耐久性のあるガラス、側面は航空産業で使われているアルミで、サイズ、素材ともiPhone 8と同じだ。AQUOS sense3はアルミで背面と側面を一体化した構造。nova 5Tの背面パネルはガラスで、ミッドサマーパープルだけブランドロゴがあしらわれている。Reno Aの背面は樹脂だが、コーティングが何層も重ねられ、見る角度によって変化する光の反射がきれいだ。いずれも安っぽさは感じない。


アルミ素材を採用したAQUOS sense3

指紋認証センサーの位置はそれぞれ

 4機種とも生体認証は指紋認証を採用しているが、センサーの位置はバラバラだ。iPhone SEとAQUOS sense3はディスプレイの下、nova 5Tは右側面にある。Reno Aは指紋センサーがディスプレイ内にあり、端末を動かしたり電源キーをプッシュしたりすると、指を置く位置が示される。


nova 5Tは側面に指紋センサーを搭載している

Reno Aはミッドレンジでは珍しく、ディスプレイ内蔵の指紋センサーを採用している

カメラの充実度はnova 5Tが突出

 iPhone SEのカメラは、背面と前面に1つずつある。複数のカメラを搭載する最近のスマホに比べ、スペック的には物足りない感があるものの、両方のカメラとも単眼で背景をぼかした撮影が可能で、スタジオ照明、輪郭強調照明といった6つのエフェクトが楽しめる「ポートレートライティング」も利用できる。


シングルカメラながら背景ボカシ撮影ができるiPhone SE

 また、スマートHDRによって、逆光などの難しいシーンでも細部まで見えるように調整してくれる。トレンドの超広角での撮影やナイトモードを搭載していないのは残念だが、先代のiPhone SEやiPhone 6/6sなどを使っていた人なら、カメラの進化に驚かされるだろう。

 4機種で最もカメラが充実しているのは、クアッドカメラを搭載するnova 5Tだ。4800万画素の標準カメラで高解像度の写真を撮れる他、超広角やマクロでの撮影も可能。被写界深度カメラによって、自然に背景がぼけた美しいポートレートを撮ることができる。望遠レンズこそないが、スマホカメラのトレンドを取り入れている。


4眼カメラが目を引くnova 5T

 Reno Aは特にインカメラに注力。顔の300近いポイントを把握し、最適な補正を施して自然なビューティーモードでセルフィーを撮影できるのが特徴だ。AQUOS sense3のデュアルカメラは派手さはないが、広角カメラを搭載してトレンドは押さえている。また、動画を撮るとAIが良いシーンを判断して15秒のショートムービーを自動作成する「AIライブストーリー」も楽しい。

FeliCa、防水・防塵、eSIMの対応は?

 現金に手を触れずに済むことから、かざして決済できるFeliCaの有無は重要度が高まりそうだ。今回紹介している4機種のうち、FeliCaを搭載していないのはnova 5Tのみ。nova 5Tは防水・防塵(じん)にも対応していない。他の3機種はFeliCa、防水・防塵性能を有している。3機種はキャリアに採用されている端末という部分も大きいのだろう。


IP67の防水・防塵に対応したReno A

 4機種とも全てデュアルSIM対応だが、nova 5T、Reno A、AQUOS sense3はスロットに2枚のnanoSIMを入れられるタイプ。eSIMに対応しているのはiPhone SEのみだ。

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