ドコモ吉澤社長に聞く「5G契約」の現状 年内に安価な5Gスマホ投入へ(2/2 ページ)
NTTドコモの吉澤和弘社長の単独インタビューを実施。5Gの契約数は17万にとどまるが、「想定通り」だという。年内には安価な5Gスマートフォンを投入する予定。大容量プランの「5Gギガホ」と段階制プランの「5Gギガライト」の比率は半々。
「5Gギガホ」の正式な“無制限化”は間もなく?
5Gでもう1つ注目したいのが「料金プラン」だ。ドコモは大容量プランの「5Gギガホ」と段階制の「5Gギガライト」の2つを提供している。両プランの契約比率は半々だそうで、ドコモの見立てでは「ギガホがもう少し少ないと思っていた」そうだ。5Gで大容量のデータを使うのなら5Gギガホ一択ともいえるが、5G対応のコンテンツがさらに増えてくれば、5Gギガホの比率も増えるのではと吉澤氏は期待を寄せる。
5Gギガホは100GBまでのデータ容量を利用できるが、現在はキャンペーンで無制限に利用できる。吉澤氏は「場合によっては(正式なプランとして)アンリミットにするという判断をどこかでする」と言う。しかし無制限プランにすると、常時接続などで大容量のデータ通信を行うユーザーが出がちだが、現在、ドコモの設備に影響を与えるほどの悪質な通信はないという。
気になるのは“無制限”が正式プラン化するタイミングだが、「(5Gギガホの)稼働が10万弱なので、もう少し数が取れて、第1四半期決算あたり(例年通りなら7月下旬)で言えるかどうかだと思う」と吉澤氏は見立てる。
月間はもちろん、3日間などの通信制限はない5Gギガホは、固定回線の代替にもなり得る。特に4月以降は大多数の企業がテレワークに切り替えたことから、モバイル回線に与えるトラフィックも気になるところだが、「テレワークでデータトラフィックが増えたというのは明確なデータはない」と吉澤氏。LTEの「ギガホ増量キャンペーン」で30GBから60GBに増やしたときはトラフィックが「グッと増えた」そうだが、コロナがトラフィックに与えた影響はほぼないようだ。
※次回は楽天モバイルやサブブランド関連のテーマを聞きます。
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