総務省が楽天モバイルに指導 「不適切な端末値引き」について
楽天モバイルが実施した「夏のスマホ大特価キャンペーン」について、総務省が指導を実施した。電気通信事業法に定めた上限を2000円相当超過したポイント還元を行ったことを重く見て、再発防止を求めた。【追記】
総務省は9月11日、楽天モバイルに対して電気通信事業法に基づく指導を行ったことを発表した。同社が行った「夏のスマホ大特価キャンペーン」が、同法第27条の3第2項第1号に定める「適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供」に当たると判断したという。
【追記:20時55分】総務省が問題視したポイントを追記しました
楽天モバイルの当該キャンペーンは、指定端末(AQUOS sense3 liteまたはOPPO A5 2020)の購入時に「Rakuten UN-LIMIT」を新規契約した上で、端末の到着後に「Rakuten Link」の利用開始手続きをすると「楽天ポイント」が還元されるという内容だった(参考リンク)。
今回総務省が問題視したのはポイントの還元額だ。現行の電気通信事業法では、大手キャリアおよび100万契約超のMVNOについては2万円を超える利益供与(端末値引き)を一部の例外を除き禁じている。楽天モバイルも、この規制を受ける対象だ。
しかしキャンペーン開始当初、楽天モバイルは法に定める端末購入補助額の上限(2万円)を超える2万2000ポイント(2万2000円相当)を還元していた。その後、同社は還元ポイント数を法令上限の2万ポイント(2万円相当)に改めたが、同省によると改定前の条件で1186件の契約が成立したことを確認したという。
このことを受け、同省は楽天モバイルに対して「法の規定の遵守を徹底し、再発防止策を着実に実施するよう」に指導したという。
法令における還元上限の「2万円」は税別で、税込みで計算した場合は2万2000円の割引まで許容される。そのことを受け、楽天モバイルでは2万2000円分のポイントを還元したのだが、総務省は軽減税率(8%)の物品を還元されたポイントで買った場合は“税別”計算で2万円を超える利益供与となると判断し、指導に踏み切ったようだ。
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