「iPhone 12 mini」と「iPhone SE」を徹底比較 小型iPhoneはどちらを選べばいい?(3/3 ページ)
コンパクトiPhone利用者にとって待望の「iPhone 12 mini」が登場。ただ、新型コロナの影響下ではマスク装着時も便利な指紋認証センサー搭載で低価格な「iPhone SE」も魅力的。どちらを買うべきか検証してみた。
5G対応やバッテリー持ち、充電方法をチェック
iPhone 12 miniは5Gに対応しており、各社が整備5GのSub-6周波数帯のエリアで最大3.4Gbpsの高速通信を利用できます。ただし、現時点ではエリアが非常に狭く、日常的には使えません。ですが、2021年からは各社とも本格的なエリア拡大を進める見込みです。
中でもドコモは2021年3月末や夏のエリアマップを公開済み。5Gの高速通信を目当てに買うなら、こういった各社の5G(Subー6)対応エリアの拡大予定をチェックしましょう。
バッテリーの持ちはiPhone 12 miniの方が良好です。Appleの仕様表でのビデオ再生(ストリーミング)を12 miniは約10時間、SEは8時間が実際の使用感に近いです。現在iPhone 8や7、6sを使っているなら、12 miniのバッテリー持ちは2~3割は良好で、SEは同等程度と想像すれば分かりやすいでしょう。
実際に10時間程度の外出でSNSや動画視聴、カメラ撮影、ゲームなどをやや頻繁に操作したところ、12 miniのバッテリー残量は20%ほど残りましたが、iPhone SEのバッテリー残量は残り数パーセントでした。両機種とも、長時間の外出ではモバイルバッテリーや充電環境は必須です。
充電は両モデルとも、付属の「USB-C - Lightningケーブル」と別売りのApple 20W USB-C電源アダプターや、USB PD充電器を使って急速充電すると約30分で50%、約1時間50分で100%まで充電できます。
ワイヤレス充電は両機種とも対応。iPhone 12 miniはMagSafe充電器とApple 20W USB-C電源アダプターやUSB PD充電器との組み合わせで最大12Wの充電が可能です。実際の充電時間は約1時間で50%、約3時間半で100%充電。充電中はかなり発熱します。iPhone SEはApple Storeで販売されている対応ワイヤレス充電器なら最大7.5Wで充電できます。なお、SEをMagSafe充電器に載せて充電したところ、途中発熱のためか充電が止まりましたが約2時間半で50%、約8時間で100%充電できました。
2機種とも納得の高コスパ 購入の判断材料は「出せる金額」
iPhone 12 miniとiPhone SEを比較すると、持ちやすさや性能、バッテリー持ちなどほぼ全ての要素でiPhone 12 miniの方が上です。コンパクト派にとって理想のスマホと言っていいでしょう。マスク装着時のロック解除の楽さだけは指紋認証搭載のiPhone SEが上ですが、12 miniならパスコード入力もそこまで苦にはなりません。他の特徴の利便性とてんびんにかけると、指紋認証を諦めてiPhone 12 miniが欲しくなるだけの魅力があります。
一方で、iPhone SEも処理性能はハイエンド級かつ、カメラもこだわりがなければ日中もやや暗い室内、夜景もある程度撮影できて5万円前後と、非常にコストパフォーマンスの高い製品です。バッテリー持ちはやや微妙ですが、ある程度ヘビーに使うとモバイルバッテリーが必要なのはiPhone 12 miniもSEも変わりません。
筆者も当初は指紋認証の有無が購入の判断材料になるかと思いましたが、実際に使ってみると、iPhone 12 miniの使い勝手や性能の前では決定的な差だとは感じられませんでした。1日の大半を、マスクを装着したままiPhoneを操作して過ごす場合はまた別ですが。
そうなると、後は約3万円の価格差だけが、2機種を選ぶ判断材料となります。最新スマホやカメラ性能、5Gに興味がある人、お金に余裕がある人ならiPhone 12 mini。スマホ代を節約しつつ高性能なスマホが欲しい人、iPhone 12 miniの次を待つ人ならiPhone SEという選び方になるでしょう。
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