KDDI、Beyond 5G/6Gに向けたホワイトペーパーを公開
KDDIとKDDI総合研究所は、3月24日に新たな移動通信システム「Beyond 5G/6G」のコンセプトをまとめたホワイトペーパーを公開。2030年頃を想定し、イノベーションを生むためのエコシステムの醸成に必要な「将来像」と「テクノロジー」の両面に触れている。
KDDIとKDDI総合研究所は、3月24日に新たな移動通信システム「Beyond 5G/6G」のコンセプトをまとめたホワイトペーパーを公開した。
両社は2020年8月に「KDDI Accelerate 5.0」で、経済発展と社会的課題の解決を両立する持続可能な生活者中心の社会「Society5.0」の早期実現に対する必要性について公開。本ホワイトペーパーではその具体化に向け、2030年頃を想定したイノベーションを生むためのエコシステム醸成に必要な「将来像」と「テクノロジー」をまとめたものとなる。
将来像では、新型コロナウイルス感染症の拡大とその長期化で生活が大きく変化する中で、「購買の変化」「働き方の変化」など、KDDI Accelerate 5.0で公開した9つのライフスタイルに関する具体例を提示。2020年6月に総務省が発表した「Beyond 5G推進戦略 -6Gへのロードマップ-」などを踏まえ、「服の機能性をその場で試すことができるバーチャルな試着」「離れた友人とのスポーツ観戦の空間の共有」といったユースケースを示す。
テクノロジーではBeyond 5G/6Gを無線通信技術に他の技術を包含したシステムと捉え、無線通信技術が含まれるネットワークと他の6つのテクノロジーを加えたKDDI Accelerate 5.0の「7つのテクノロジー」について、各テクノロジーの役割、目指す姿、現在の状況、2030年に向けて必要となる技術の詳細を示す。
両社はこの将来像とテクノロジーの両面から検討を進め、その内容をもとに研究開発を推進。政府、産業界、学術界、一般ユーザーなど国内外の多くの関係者やパートナーと未来の構築を目指していく。
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