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あなたは使っていますか? 「LivePhotos」の2つの有効利用法を考えてみた荻窪圭のiPhoneカメラ講座(2/2 ページ)

搭載されたときには話題になった「LivePhotos」。いまだに使い続けている人は少ないかもしれないが、実はおすすめの使い方があるのだ。今回はLivePhotosについてご紹介していきたい。

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長時間露光で水の流れをあらわそう。

 もう1つは「長時間露光」。写真用語なんだけど、簡単にいえば「長時間(まあ1~2秒でも長時間だ)」かけて撮影することで、水がシャーッと流れたり、人の流れがもやもやとかすみになったりしてくれるアレ。

 こういう写真だ。


渓流の写真といえばこれでしょう。水が糸のようにしゅーっと流れている

 実はこれ、もともとの写真はこちら。

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昼間だからどうしてもシャッタースピードが早くて水が止まって映ってしまう。これはこれでいいんだけど

 全然違う。まあ、元の写真は元の写真で迫力あっていいのだけど、長時間露光を使うと「糸を引くような水の流れ」を撮れるのだ。

 長時間露光写真って普通にカメラで撮ろうと思ったら三脚必須だし、昼間だと無理にシャッタースピードを落とすためにNDフィルター(減光フィルター)を付けないといけない。

 iPhoneなら(まあデジタル一眼でガチで撮るのに比べるとクオリティーでは落ちるけど)、手持ちでLivePhotosで撮るだけだ。

 撮るときにブレないようちゃんと脇をしめて息を止めて、できればiPhoneはテーブルとか手すりとかに固定するのがいいんだけど、その辺は臨機応変に。

 撮った後は、画像を開いて上にフリックすると、LivePhotosで撮った写真をどう使うかのセレクトになる。ここで「長時間露光」を選べばそれでよし。


写真アプリで画像を上にしゅっとスライドすると「エフェクト」になるのでここで「長時間露光」を選ぶだけ。他にやることはない

 細かな位置のずれを修正するため画角は少し狭くなるけど(周辺部が少し捨てられる)、この結果を簡単に得られるのだから、川や滝へ行ったらLivePhotosで息を止めて撮れ、である。

 電車の先頭車両に張り付いているときも楽しい。

 ケーブルカーの先頭で撮った写真を長時間露光にしたもの。振動が大きかったのでブレてしまったけど、超高速で下がっていくケーブルカー、的な怖い写真になってくれた。


ちょっとこんなケーブルカーに乗るのは怖い、的なスピード感

 夜の道路を撮れば自動車が川のように流れるし。


車が川のように流れてます

 人波を写すとちょっと面白い写真になる。やっぱ人混みといえば渋谷のスクランブル交差点(あ、撮影したのは2019年なので誰もマスクしてません。というかこうなったらマスクも何も分からんけど)。


渋谷のスクランブル交差点で長時間露光

 そんなわけで、使っている人は使っているけど使っていない人は使っていなさそうな(当たり前だけど)LivePhotoは、短い動画を撮る機能ではなく「超お手軽便利連写機能」&「昼間でも夜でもすぐできるスローシャッター機能」と思えばめちゃ便利なのだった。

 そういえばLivePhotosなんてあったなあ、使ってないわーって思った人はぜひお試しを。

(モデル:長谷川実紗)

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