iPhone版「Rakuten Link」アプリが6月15日から仕様変更 アプリを使わない相手との電話やSMSに注意:技術的都合で
iPhone(iOS)版の「Rakuten Link」アプリが、6月15日から仕様変更されることになった。同アプリを使っていない電話からの着信やSMSの送受信に、同アプリを利用できなくなる。海外で利用する場合の仕様にも変更がある。
楽天モバイルは6月15日から、iPhone(iOS)版の「Rakuten Link」アプリの動作仕様を変更する。同アプリを使っているiPhoneユーザーは、アプリを使っていない相手(固定電話を含む)との音声通話やSMS(ショートメッセージ)のやりとりについて注意が必要となる。
音声通話について
楽天モバイルの携帯電話番号に着信があった場合の挙動は、以下の通り変更される。
- 変更前:全ての通話をRakuten Linkアプリで着信可能
- 変更後:Rakuten Linkからの発信のみRakuten Linkで着信可能
仕様変更後は、他社の携帯電話や固定電話など、Rakuten Linkアプリ以外から発信された電話はiOS標準の「電話」アプリで着信する。Rakuten Linkアプリから電話を掛ける場合の仕様に変更はない。
折り返しの電話をRakuten Linkアプリで行えば、従来通り通話料は無料(※)だが、iOS標準の電話アプリで折り返すと所定の通話料金が掛かるので注意しよう。
(※)「0570」「0180」で始まる電話番号宛の通話(他社接続サービス)や188番(消費者ホットライン)への通話を除く
今回の仕様変更に伴い、海外にいる場合の電話もiOS標準の電話アプリで着信するようになる。そのため、国/地域に応じた着信料金(従量課金)が掛かるので注意しよう。
なお、現時点では海外にいる場合、電話アプリでは電話を受けられない。仕様変更日までに対応するものと思われる。
SMSの送受信について
Rakuten Linkアプリを使っていない人とのSMSのやりとりについては、以下の通り変更される。
- 変更前:Rakuten Linkアプリで送受信可能
- 変更後:Rakuten Linkアプリで送受信不可
仕様変更後は、Rakuten Linkを使っていない人とのSMSはiOS標準の「メッセージ」アプリで送受信することになる。Rakuten Linkユーザー同士のメッセージのやりとりの仕様に変更はない。
この仕様変更に伴い、Rakuten Linkアプリを使っていない携帯電話ユーザーにSMSを送信する場合は「送信料」が必要となる。送信料は以下の通りだ。
- 国内から日本の電話番号へ送信:70文字当たり3円(税込み)
- 海外から日本の電話番号へ送信:70文字当たり100円(不課税)
- 日本から海外の電話番号へ送信:70文字当たり100円(不課税)
- 海外から海外の電話番号へ送信:70文字当たり100円(不課税)
なお、海外にいる場合もSMSは無料で受信できる。ただし、現時点では海外にいる場合、メッセージアプリではSMSの送受信を行えない。電話と同じく、仕様変更日までに対応するものと思われる。
iOS 14.4以降へのバージョンアップも忘れずに
この仕様変更に伴い、iOS 14.4以前のiPhoneではSMSの送受信が行えなくなる可能性がある。6月14日までにiOS 14.4以上にアップデートした上で、最新のキャリア設定を適用するようにしよう。
仕様変更は「技術的都合」
楽天モバイルによると、今回の仕様変更は「技術的な都合」によるものだという。その都合について同社広報部に尋ねてみたが、詳しいことは非開示となっているようだ。
Android版のRakuten Linkアプリについては、このような仕様変更はないとのことだ。
関連記事
楽天モバイルが「iPhone」の正規販売を開始 4月30日発売
楽天モバイルが、iPhoneを正式に取り扱うことになった。AirTagも販売するという。iPhoneの正式取り扱いに伴い、iPhone 6s以降の既存モデルも同社回線に正式対応する。なぜ楽天モバイルがiPhoneを扱えるようになったのか? そのインパクトを解説する
本格参入から約1年、楽天モバイルがついにiPhoneの取り扱いを開始する。本体価格は4キャリアで最安にすることで差別化を図った。ネットワーク面での連携することで、既存のiPhoneユーザーにもメリットをもたらす。さよなら「LTE」、こんにちは「4G」(楽天モバイル編)
楽天モバイルがiPhoneの正規取り扱いを発表しました。それに伴う「キャリア設定」の配信が4月27日から始まったのですが、その適用は“あるもの”との別れを覚悟しなければいけません……。人口カバー率99.9%以上を目指す 矢澤俊介副社長に聞く、楽天モバイルのエリア戦略
夏には4Gの人口カバー率96%を達成する見込みの楽天モバイル。人口カバー率96%達成後もエリア拡大は続け、99%超を目指していくという。4Gだけでなく、5Gのエリアも徐々に拡大する方針だ。そんな楽天モバイルのエリア戦略を、矢澤俊介副社長に聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.