可変式望遠レンズの実力は? 「Xperia 1 III」のカメラであれこれ遊んでみた:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)
ソニーが4月に発表し、6月から国内で順次投入される「Xperia 1 III」。デジカメとは別の方向で進化していったスマホのカメラ機能だが、Xperia 1 IIIは違う。超広角、広角、望遠に「AI超解像ズーム」で実質4つのカメラを搭載し、デジカメのような「素直な画作り」が可能となっている。
望遠カメラを使いこなそう
気になる望遠カメラは当然、光学式手ブレ補正付きで、Dual PD(つまり像面位相差AF)でAFも速くなった。これは期待できそう。まずは走ってくる電車を連写だ。
連写はAF/AE追従で秒20コマと超高速。ただしこれは広角カメラのみ。望遠カメラでは秒10コマとなる。ちょっと残念。で、105mm相当で連写したのがこちら。
AF-Cモードで被写体をタップしてリアルタイムトラッキングをかけてやると、きっちり追い続けてくれる。
さらに被写体ブレを防ぐためにシャッタースピード優先にして1/1000秒で撮影。
手前にかぶったワイヤにAFが引っ張られることなく、ちゃんと車体を追い続けてくれた。
ただ、ローリングシャッターのゆがみには注意。望遠カメラのセンサーはけっこう出ちゃうのだ(逆に広角カメラでは高速で動く被写体を撮ってもほとんどゆがまない)。さらに、70mm相当の望遠で撮った鶏もどうぞ。
望遠カメラはけっこう寄れるので花も撮れる。
70mm相当はポートレート撮影にもちょうどよい焦点距離だ。
センサーが小さい分、高感度時の画質はちょっと不満ではあるが、前モデルの望遠カメラより良くなっており、撮影の幅が広がったって感じ。
2つのカメラアプリが融合して使いやすくなった
もう1つのトピックはカメラアプリ。Xperia 1 IIは通常のカメラアプリと、アップデートで後から追加されたPhotography Proという2つのアプリがあり、使い分ける必要があった。カメラアプリは他のXperiaと同じ「スマホカメラ」っぽいアプリ。Photography Proは露出を自分でコントロールできる「本職カメラ」っぽいアプリだ。
ただ、カメラアプリは「動物瞳認識AFが使えない」「超高速連写が使えない」、逆にPhotography Proはスマホカメラならではの「インカメラ・ぼけ・動画」を使えないという欠点があり、使い分けが面倒だった。
Xperia 1 IIIでは両者が融合。カメラアプリは「Photography Pro」1つになり、そのBASICモードが従来の「カメラアプリ」となった。こんな感じで切り替えて使う。
操作系は変わるが、写りの差はそれほどない。
PSMの各モードでは露出補正やホワイトバランスやISO感度のマニュアル設定など細かいコントロールができる。まずはこれらのモードでいろいろ撮ってみたい。一番の特徴は、画面の右側がさまざまな撮影設定で埋まっていてシャッターボタンがないこと。
このモードのときは側面のシャッターを押すのだ。だから両手で構えないと安定しないし、縦位置で撮るときはちょっと不便。その代わり、細かいセッティングをさっと変えられるし、常に現在の設定が見えているので、カメラを知っている人には扱いやすい。
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