iPhone 13シリーズの生体認証は「Face ID」 指紋認証「Touch ID」は搭載ならず:マスク着用時の不便は継続
新型コロナウイルスの感染拡大もあり、世界的にマスクを着用する人が増えた。それを受けて、iPhone 13シリーズが採用する生体認証技術に注目が集まったが結局、マスクとの相性の良くないFace IDを継続採用することになったようだ。
既報の通り、Appleは9月24日、新型の「iPhone 13シリーズ」を発売する。
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ観点から、マスクを着用する人が世界的にも増えた。それを受けて、一部のユーザーの間ではiPhone 13シリーズで「Touch ID(指紋認証センサー)」が搭載されるか否かが注目されていた。
iPhone X以来、一部を除くiPhoneで採用されてきた顔認証「Face ID」は、顔全体の特徴点をスキャンする仕組みである。そのため、顔の多くが隠れてしまうマスクをしていると正しく認証できないという問題を抱えている。
Appleはこの問題を認識していないわけではなく、2021年4月27日に配信された「iOS 14.5」では、「watchOS 7.4」以降を導入したApple Watchとペアリング(ひも付け)することによってマスクを付けたままの顔で認証できるようになった。しかし、これはAndroidスマートフォンにおける「Smart Lock」と似た仕組みで、Apple Watch(ペアのデバイス)が近くにないと機能しない。
マスクをしていても問題なく生体認証をするなら、やはりTouch IDに勝るものはない。Androidスマートフォンでは採用例の多い画面内指紋センサーを用いれば、デザインを損なうことなく指紋認証機能を追加できる。あるいは、最近の一部のiPadのように、電源(スリープ)ボタンに指紋センサーを統合するという手もある。
しかし、ふたを開けてみると、iPhone 13シリーズも「Face ID」のみ搭載している。しかも、今回のスペシャルイベントにおける特徴をまとめたスライドでは、前回とは異なりFace IDの紹介すらない。
「もうFace IDは“当たり前”だから紹介しない」のか、それとも……。真相は分からないが、今年(2021年)も、新しいiPhoneとマスクの相性は良くない状態が続くことになる。
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