買い替えは「iPhone 13」より特価「SE」や「12 mini」? 秋冬の目的別iPhone購入術(2/3 ページ)
9月に「iPhone 13」シリーズが発売されたが、指紋認証を搭載しなかったiPhone 13の128GBモデルでもApple Storeでは9万6800円と、少々割高に感じるのが現状だ。では、どうiPhoneを購入すればお得なのか? 旧モデルの購入も視野に入れながら考えた。
購入金額を抑えるには下取りをうまく活用しよう
とにかく最新のiPhone 13シリーズが欲しい、という人にとってのネックは、最安のiPhone 13 miniでも8万6800円、iPhone 13だと9万8800円と予算10万円あたりからのスタートになる点だ(いずれもApple直販の場合)。
対策としては、使用中のiPhoneの買い取りや下取り、キャリアが提供する端末購入補助プログラムの利用がオススメだ。
この他、Apple StoreでiPhone 13シリーズを買えば、修理や補償サービスの提供はAppleとApple Storeのみになるが若干安く買える。キャリアで購入する場合は、MNP(モバイル番号ポータビリティ)の乗り換えが問題ないなら、MNPの割引を受けて購入する手段もある。ここでは下取りを中心に紹介しよう。
iPhoneの買い取り・下取りは、スマホの中古取り扱い店の他、Apple Storeの専用ギフトカードでの下取りや、各キャリアの下取りがある。
iPhone 12シリーズのような比較的新しいモデルかつ美品なら、中古スマホ取扱店で高額での買い取りを期待できるので利用しよう。うまくいけば、実質5万円かそれ以下でiPhone 13シリーズへ買い替え可能だ。また、Apple Storeの下取りも、支払いはApple Storeのギフト券となるが比較的高額だ。
iPhone 11シリーズやiPhone XSやXR、iPhone X、iPhone 8あたりも6万~1万円ほどの買い取りを期待できる。ただ、微細なキズなどがあるようなら中古スマホ取り扱い店の他、Apple Storeやキャリアの下取り価格を調べよう。後者の方が微細なキズなどによる査定の減額が少ない傾向がある。
特にドコモは、11月時点で他社iPhoneの下取り価格がやや高い。MNPでの乗り換え割引も実施している店舗なら、iPhone 13シリーズ購入の負担をかなり下げることが可能だ。
また、iPhoneをキャリアから48回払いで購入し、利用期間が24カ月に近い人は、キャリアが提供する“iPhoneを回収すると以後の割賦払いを免除するサービス”を利用できないか確認しよう。買い取り価格より後の割賦の免除金額が大きいなら、こちらのサービスを使うのも手だ。
安く快適に使うなら特価販売のiPhone SE(第2世代)やiPhone 12 miniに注目
安く快適に使えるiPhoneを買う場合、11月時点だと新品なら特価のiPhone SE(第2世代)やiPhone 12 miniの他、ドコモの「ahamo」で安く買えるiPhone 11も有力な選択肢だ。
マスク生活でロック解除が楽なモデルとなると、指紋認証センサーのiPhone SE(第2世代)が最有力だが、iPhone 12 miniも片手の親指操作でパスコードを入力しやすいので選択肢に入れていいだろう。
現在、店頭で特価販売されている一括1円などのiPhone SE(第2世代)や、大幅値引きのiPhone 12 miniは、回線契約なしの端末価格に2万円や3万5000円といった値引きを付けることで実現している。この、回線契約なしの端末価格の値引きには制限がない。その代わり、転売防止のためか、1人1台までと規制をかける店舗が多い。
この値引きした端末を購入する際にMNPなどによる契約が伴うと、大半の店舗では電気通信事業法に基づく規制の上限となる最大2万2000円の割引がプラスされる。これにより、iPhone SE(第2世代)の64GBモデルなどを一括1円で売れるというわけだ。
ドコモやau、ソフトバンクなど各キャリアのiPhone SE(第2世代)の特価販売を行っている店舗は、おおむね同様の値引きを実施している。iPhone SE(第2世代)端末単体だけの購入や機種変更も回線契約を伴う割引はないが、上の表のと同じ値引き後の金額となる
この中で比較的購入しやすいのはiPhone SE(第2世代)だ。多くの量販店やキャリアショップが値引きを行っており、128GBモデルの在庫もあることが多い。一方、iPhone 12 miniは現在auが64GBモデルを中心に値引きを行っており、ソフトバンクが若干追従しているという状況だ。さらに、128GBモデルは対象外の店舗も多い。もし対象だったとしても、すぐに在庫がなくなってしまう。
ドコモでも11月からiPhone 12 miniの値引き販売を実施する店舗を見かけることが増えてきた。元の販売価格がauやソフトバンクよりやや高いこともあり、本体価格は64GBと128GBとも4万円台で、MNP契約時に2万円台という設定の店舗が多い。とはいえ、ドコモで機種変更やドコモへのMNPを考えている人には非常に魅力的だ。
auのキャリアショップでもiPhone 12 mini 64GBモデルの特価販売を見かけるようになった。この店舗では、「スマホトクするプログラム」で25カ月目までに機種を回収する前提なら、実質負担額47円で済む点をアピールしていた
もしiPhone 12 miniに興味があり、できれば128GBモデルが欲しい場合は、特価案内を見かけたら128GBモデルも値引き対象かを聞き、在庫があれば即決してMNP契約や端末単体の購入、機種変更などをした方がいいだろう。本体カラーは在庫次第であまり選べないと考えた方がいい。
端末単体の購入というとなじみがない人も多いと思われるので、少し補足しておこう。もしドコモ利用者が量販店やauショップでauのiPhone 12 mini 128GBの特価販売を見かけた場合、実際に端末単体だけ購入したいと言えば、電気通信事業法や総務省のガイドラインに基づき、契約なしに端末だけを購入できる。
10月からはSIMロックが原則禁止されているので、購入後はiPhone 12 miniで動作するドコモのSIMを挿入するだけで使い始められるというわけだ。もちろん、ドコモからauにMNPで乗り換えれば、さらに2万2000円の割引が付くことが多く、合計3万円台後半とよりお得に購入できるだろう。
関連記事
iPhone SEが「一括10円」で販売 上限2万円を超える値引きのカラクリとは?
携帯キャリアによる「iPhone SE(第2世代)」の値引き合戦が過熱している。ある家電量販店では、9月の土日限定の値引きとして「MNPで一括10円」のキャンペーンをドコモ、au、ソフトバンクの各キャリアが実施していた。一見、大手キャリアにとってメリットがないような販売形態のカラクリに迫った。買い替えは「iPhone 12」がベスト! 12 Proを買った筆者が後悔した理由
iPhone 12シリーズでの買い替えで、多くの人が悩むのは「iPhone 12とiPhone 12 Proのどちらを買うべきか」だろう。コンパクトなら12 mini、カメラ重視なら12 Pro Maxと悩まずに済むのだが、12と12 Proではどこにポイントを置くべきか解説しよう。本音レビュー:「iPhone 12 mini」から「iPhone 13 mini」に乗り換えて分かったこと
9月24日に発売された「iPhone 13 mini」だが、前モデルの「iPhone 12 mini」とはどう違うのか。サイズやカメラ機能、バッテリーの持続時間を、筆者なりに検証してみた。「iPhone 13」シリーズは何が進化した? iPhone 12シリーズとスペックを比較する
発表されたばかりの「iPhone 13」シリーズと、先代の「iPhone 12」シリーズを比較。デザインや形状は変わっていないが、ノッチが小さくなった。プロセッサがA15 Bionicに進化し、カメラはProではマクロ撮影が可能になった。「iPhone 12 mini」と「iPhone SE」を徹底比較 小型iPhoneはどちらを選べばいい?
コンパクトiPhone利用者にとって待望の「iPhone 12 mini」が登場。ただ、新型コロナの影響下ではマスク装着時も便利な指紋認証センサー搭載で低価格な「iPhone SE」も魅力的。どちらを買うべきか検証してみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.