約10分でスマホを売却できる “非対面”の買い取り機「MINTIT」が日本上陸したワケ(1/2 ページ)
「不要になったスマホをたった10分で買い取ってくれる」――。それを全自動にした買い取り機「MINTIT」が日本上陸を果たした。わずか10分で査定や本人確認を行え、これら全てを人を介さずに完了する。
2019年10月の改正電気通信事業法で携帯電話の割引が規制されたことに加え、円安の影響でハイエンドスマホを中心に高騰。さらに、SIMロックフリー端末の普及などを背景に、中古スマホ市場の成長が期待されている。
使われずに自宅に眠る「埋蔵携帯」は2021年時点で2.7億台あり、その価値は3兆円に上るといわれている。再利用可能な資産として価値が注目されており、埋蔵携帯が金メダルに生まれ変わるとの見方もある。
その一方で、店頭での買い取りは査定や本人確認などに時間を要すことや、買い取り店や担当者で査定額にバラツキがあること、個人情報の取り扱いに不安を持つことなど、中古スマホ市場が抱える課題は多い。
そこで携帯電話販売代理店であるティーガイアは日本にスマホ自動買い取り機「MINTIT」を投入。利用者が不要にスマホをMINTITに入れると、わずか10分で査定や本人確認を行え、これら全てを人を介さずに完了する。
大まかな手順としてはこうだ。まずスマホに査定用アプリをインストール。査定用アプリに表示された4桁の接続番号をMINTITに入力し、スマホとMINTITをWi-Fi経由で接続。査定用スペースにスマホを置き、スマホとMINTITをケーブルで接続すると、MINTIT内部のカメラがスマホの傷や状態をチェック。そのデータを基に査定額が決まる。査定結果を了承したら、買い取り額を受け取る方法を、銀行振込、QUOカードPay(クオカードが発行するデジタル商品券)から選ぶという流れだ。
このMINTITはもともと韓国でスマホの販売や買い取りを手掛けるSK ネットワークスが開発したもの。韓国で約6000店舗への設置実績があり、ソウルを中心に若者(20~40代の男女)が使っているという。
それを携帯電話販売代理店であるティーガイアが日本市場向けにカスタマイズ。2022年4月より、下記3カ所に設置して実証実験を行っている。
- b8ta Tokyo - Shibuya
- Smart Labo ららぽーと湘南平塚
- Smart Labo 北千住マルイ
※b8ta Tokyo - Shibuyaへの設置は2022年7月上旬に終了
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