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約10分でスマホを売却できる “非対面”の買い取り機「MINTIT」が日本上陸したワケ(2/2 ページ)

「不要になったスマホをたった10分で買い取ってくれる」――。それを全自動にした買い取り機「MINTIT」が日本上陸を果たした。わずか10分で査定や本人確認を行え、これら全てを人を介さずに完了する。

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時短・非対面・AI査定で日本の中古スマホ市場を活性化

 実は日本に設置されたMINTITには韓国版にはない機能が備わる。

 その1つはAIだ。韓国での回収実績を生かした査定データを基にした機械学習により、A、B、C、Dという4段階で査定する。買い取り店や人によって価格変動が生じてしまう……というデメリットを解消できるという。


傷や汚れを画像で確認することも可能だ。査定にはAIが活用されている

 対象端末はiPhone、Galaxy、フィーチャーフォンのみで、iPhoneが「iPhone 5」以降、Galaxyが「GALAXY S II」以降の機種(キャリア、SIMロックの有無は問わない)。一方、AQUOSやXperiaなど、その他のブランドのスマホは対象外となっている。ティーガイアいわく韓国ではiPhoneとGalaxyを中心に流通しており、多くの査定データを持っているため、日本のMINTITではiPhoneとGalaxyに限定されているが、今後は買い取り対象端末を増やすことを検討したいとしている。

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 もう1つが本人かどうかをeKYC(オンライン上で行う個人情報確認)で特定する仕組みだ。古物営業法で必要となる本人確認をeKYCにすることで、人を介さずに手続きを完結できるというわけだ。なお、身分証明書として有効なのはマイナンバーカード、運転免許証、在留カードで、いずれか1点をMINTITが読み取り、その後の段階で撮影した顔写真と照合することで、本人かどうかを特定する。


「買い取りに進む」を選択すると、本人確認へ推移する

身分証明書として有効なのはマイナンバーカード、運転免許証、在留カード

顔写真の撮影も必須となる

 ネットワーク利用制限の有無については査定用アプリで確認した情報を、MINTIT内蔵のドコモSIMを介して各キャリアの情報と照合する。ネットワーク利用制限がかかっていない端末のみ買い取れるという。通信障害が発生した場合は一時的にMINTITが使えなくなるが、ドコモSIMから有線LANに切り替えることも仕様上は可能だという。

 買い取られた端末(MINTITが回収した端末)はどこへ行くのかも気になるところだが、これについてティーガイアはおサイフケータイなどのデータを完全に削除した後、国内の販売業者へ提供するという。

 このようにMINTITは端末の査定から本人確認、下取り額の還元までを全自動で行う端末。時短・非対面・AI査定という3つの特徴で日本の中古スマホ市場を活性化させようというのがティーガイアの考えだ。

 ティーガイアによれば、この仕様の買い取り機が日本に上陸したのは、これが初めてという。b8ta Tokyo - Shibuyaでは既に20~30代の女性が利用中。上述した3つの特長が若者に受け、“スキマ時間”にサクッと端末を売却したい、というニーズにMINTITが応えられているようだ。

 ちなみに、MINTITでは買い取りの他に、UV殺菌を無料で提供している。MINTITのトレイの上に端末を載せると、わずか数秒で端末をきれいにしてくれる。


UV殺菌用のトレイ

 ティーガイアは今後、日本国内で数千台規模の展開も視野に入れ、MINTITの実証実験を継続するのか、あるいは本格的な導入に踏み切るのかの決断をする考えだ。

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