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ドコモ、オープンRANの普及に向けた仮想化基地局を追加へ
NTTドコモはオープンRANの普及に向け、海外の通信事業者のニーズに応えるべく検証環境に新たな構成の仮想化基地局を追加。日本電気、レッドハット、Hewlett Packard Enterpriseの協力のもと、システム性能と電力効率の向上を図る。
NTTドコモは、9月29日にオープンRANの普及に向けた新たな構成の仮想化基地局追加を決定した。
同社は異なる通信機器ベンダーの組み合わせで通信ネットワークを構築するオープンRANの普及に向け、複数のベンダーの製品を組み合わせた仮想化基地局の検証を進めている。今回の追加は海外の通信事業者の多様なニーズに柔軟に応えるために実施し、仮想化基地局の検証環境「シェアドオープンラボ」で2023年以降に検証が行えるようになる予定。
新たに検証を開始する仮想化基地局は、NECの基地局ソフトウェア、レッドハットのRed Hat OpenShift、Qualcommのアクセラレータ、Hewlett Packard Enterpriseの汎用(はんよう)サーバの組み合わせで構成。オープンRAN向けに最適化された「Qualcomm X 100 5 G RANアクセラレーターカード」と「HPE ProLiant DL110 Telco サーバー」を同社として初めて採用し、システム性能と電力効率の向上を図る。
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