iPhoneをMacのWebカメラにする「連携カメラ」 実際に試して分かったこと(2/2 ページ)
ついにiPhoneをMacのWebカメラにできる日がやってきた――。何が条件で何が必要なのか。iPhoneをWebカメラにすることによるメリットは何か、実際に試して分かったことをお伝えする。
実際の映像はクリアそのもの、センターフレームにも対応
では、実際の映像はどれくれいきれいなのか? ズバリMacBook Airのインカメラよりも明るく、きれいな映像を相手に届けることが可能だ。これはFaceTimeで確かめたときもZoomで確かめたときも同じく印象を受けた。このときにiPhoneをMacBook Airに固定できるマウントがあるといいと感じた。
最もよかったのは、iPadで実装されている「センターフレーム」機能が使える点。ユーザーが左右に動いたり、複数人でカメラに映ったりした場合も、自動的に最適な画角に設定される。iPadで使えたのにMacでは使えないのか……と残念に感じていたマイナス部分もこれひとつで解消するのはすごい。
使い方はFaceTimeやZoomなどの設定項目ではなく、Macのコントロールセンターからエフェクトを選択。あとはセンターフレーム、ポートレート、スタジオ照明、デスクビューから選ぶ流れとなる。初見で見つけるのに苦労したので、参考になれば幸いだ。
連携カメラならではの機能として、話者と手元の両方を映し出す「デスクビュー」が利用できる。iPhoneの超広角カメラを補正してくれるため、デスクを映すためにわざわざ別のカメラを用意する必要はない。通常はMacBook Airのディスプレイに固定でもいいが、いざというときは取り外して手持ちに切り替え、別の場所を写せる。これは便利だ。
ここまでお伝えした通り、これだけ機能がそろっていると、わざわざWebカメラを買い足す必要がなくなる。Webカメラは数千円程度のものから、数万円するものまでさまざまだが、Appleの連携カメラはサポートしていない。それを考えると、USBケーブルの接続もドライバのインストールも不要なiPhoneを活用した方がいいだろう。
出力先は変えられるが、実際の音質はどう?
音質はどうなのか? 当初の想定では出力が変えられないものだと勝手に思い込んでいたら、そうではなく、音声出力先をMacBook Air、iPhone、あるいは別売りのマイクにそれぞれ切り替えることが可能だ。試しにMacBook Air、iPhone 13 Pro Max、AirPods(第3世代)それぞれに内蔵されたマイクで音質の違いを確かめてみた。
結果はiPhoneのマイク、AirPods(第3世代)ともに音質に大差がなかった。
Macだと外音が聞き取れ過ぎてうるさかった。Macの内蔵マイクを出力先として選択し、カフェで作業してみると、店内にいる他人の話し声、食器がぶつかる音など、不快な雑音まで相手に聞こえてしまっていた。一方でいずれもタイピング音はそれほど拾っていない。AirPods(第3世代)だと話者の声が聞き取りづらいが、iPhone 13 Pro Maxだと話者の方にマイクが向いていないのにも関わらずしっかりと相手に自分の声が届いた。
まとめ
実はWebカメラよりお買い得? と思わせてくれた連携カメラと、その対応機器。試用してはっきりと分かったのは、Webカメラを用意せずに手持ちのiPhoneで、手軽にWeb会議へ臨めること。そして、撮影時にドライバーやUSBケーブルが不要なこと。無駄なアクセサリーを増やさずに済むから、環境にもお財布にも優しいはずだ。
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