100Gbpsの高速/大容量、低遅延 NTT東西が全区間光通信「APN IOWN1.0」商用化へ
NTT東日本、NTT西日本は3月3日、IOWN構想の実現に向けた商用サービス「APN IOWN1.0」の商用化を発表した。100Gbpsの高速/大容量通信を低遅延、ゆらぎなく提供するもので、3月16日に販売を始める。
NTT東日本、NTT西日本は3月3日、IOWN構想の実現に向けた商用サービス「APN IOWN1.0」の商用化を発表した。100Gbpsの高速/大容量通信を低遅延、ゆらぎなく提供するもので、3月16日より販売を始める。
APN(All-Photonics Network)IOWN1.0は、以前よりNTT東西が開発してきた光(フォトニクス)ベースの通信技術を活用し、従来の電子ベースの通信と比較して伝送容量を125倍、ユーザー間の遅延目標値を200分の1、電力効率を100倍とする技術。通信ネットワークの全区間で光波長を占有し、インタフェースに光伝送網を多重に収容する光伝送網規格「OTU4」を採用することで高速、大容量、低遅延の通信が可能となるという。
APN IOWN1.0のネットワークサービスとして、「高速広帯域サービス powered by IOWN」も提供する。現在提供している100Gbps通信サービスにOTU4のインタフェースを追加したもので、1契約あたり月額198万円(税込み)で提供する。イベント会場などとサテライト会場、リモート拠点といった場所の接続を想定している。
あわせて端末装置「OTN Anywhere」の販売も始める。光信号を受信してOTU4に変換し出力する機能の他、拠点の遅延測定結果をログとして出力し可視化する機能を備える。NTT東日本では3月2日に事前受付を開始し、NTT西日本では準備が整い次第順次サービスサイトにて案内を行う。
今後は遠隔での合奏やレッスン、eスポーツ、リモートでの映像制作などの機器の遠隔操作、データセンター間の連携といった活用の他、ユーザーと連携して利用シーンの創出を行う。2025年の大阪・関西万博では来場者が体験できるよう、APN関連技術の高度化に向けた研究開発を進めるとしている。
関連記事
「docomo Open House'23」で披露された最新技術 6G時代のコミュニケーションから、触覚共有、羽根のないドローンまで
オンラインで開催中の「docomo Open House'23」に先駆けて、報道陣に、リアル会場での展示を公開。5Gやその次の世代の通信規格「6G」に向けたネットワーク技術、昨今注目されているメタバースに関する新たな取り組みも披露。触覚を再現する人間拡張の新たな取り組みも興味深かった。宇宙に自律的な通信インフラを ドコモ5G Evolution & 6Gの取り組み
「ワイヤレスジャパン 2022」が5月25日から27日まで開催された。26日にNTTドコモの常務執行役員(CTO) R&Dイノベーション本部長の谷 直樹氏が講演。「サステナブルでWellbeingな社会の実現に向けて」と題し、5G、さらに6Gに向けたドコモの取り組みを紹介した。6G時代は「テレパシーがSFの世界でなくなる」 ドコモが掲げる“人間拡張基盤”とは
ドコモの最新技術を紹介する「docomo Open House'22」が開幕。同社は、6Gに向けて空、宇宙にエリアを広げる取り組みを続けている。人間の感覚をリアルタイムで伝え、保存できる「人間拡張基盤」も掲げる。総務省、NTTグループ各社に定期的なサービス利用料金のデータ提出などを要請 会食問題に関連して
総務省が、NTTやNTTグループ各社に対して要請を行った。MNO各社との公正な競争を促すもので、継続的なデータ提出や規律の順守などを求めている。ドコモグループとして再編されることを受けて、各社が公正な競争を阻害しないことを求める条項も含まれている。「5Gの発展」と「6Gの世界」はどうなる? DOCOMO Open House 2020で語られたこと
「DOCOMO Open House 2020」では、5Gの進化と、次世代の6Gに関するパネルディスカッションを実施。ドコモ、Ericsson Research、Nokia、エヌビディアのキーマンが参加。6Gの定義やキーテクノロジー、スケジュールなどについて語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.