ChatGPTはどこまで“使える”ツールなのか いろいろ質問してみて分かったこと(2/2 ページ)
OpenAIのAI言語モデルを活用したチャットサービス「ChatGPT」。簡単にいうと、膨大なデータを学習し、幅広い分野の質問に詳細な回答を即座に生成してくれるものだ。何がどう便利なのか試してみた。
日本語としてはどう?
続いて、チャット欄で示される回答について、その日本語が正しいのかどうか、確認していく。結論からいうと上記で得られた回答は日本語として問題なく通じる。日本語にも対応しているので翻訳ツールを用意する必要もない。もちろん英語で質問すれば英語での回答となる。
筆者の質問に対する回答を見る限りでは、句読点の位置も統一されているし、「てにをは」が誤っているという印象もない。これなら簡単な文章をこれに任せられるのでは? と思えるレベルだ。
日常生活ではどう役立つ?
最後に本誌とは関係のない日々の生活でよくありそうな質問を入力してみた。
「この近くの病院は?」と尋ねると、以下の通り答えてくれた。
申し訳ありませんが、私はユーザーの現在地情報や地域情報を知ることができません。病院をお探しの場合は、インターネット検索や地図アプリを利用して、周辺の病院を検索することをおすすめします。また、地域の自治体が提供している医療機関情報の検索サイトを利用することもできます。
天気も以下の通りで、明確な回答は得られなかった。
申し訳ありませんが、私は現在の天気情報を持っていません。私は2021年9月までにトレーニングされ、その時点で私が提供できる最新の情報はそれ以前のものです。しかし、あなたのいる地域の天気予報をチェックすることをお勧めします。
他にもカレンダーに入っているスケジュールや、リマインダーアプリの内容をリマインドするなど、個人の情報にアクセスして何かしらのアクションをする、という動作はできないことが分かった。それらは他のアプリで補えばよく、ChatGPTにはより専門性のある質問をした方がよさそうだ。とはいえ、先のPayPayのようにやや不正確かつ具体性のない回答もしばしば見られた。とにかく何かしら質問してみるのもよし、そこから得る情報をほどほどに参考にするのもよし、といった印象を抱いた。
繰り返しにはなるが、回答をうのみにせず、参考程度にとどめておくとよさそうだ。
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