ドコモ、au、ソフトバンク、楽天のポイント経済圏でどれくらい得できる? シミュレーションした結果(2/2 ページ)
物価が高騰する今、経済圏をうまく活用して節約したいと、誰もが思っていることだろう。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの経済圏でさまざまなサービスを利用すると、どれほどの還元があるのか。3人家族を想定して、主要となる通信、決済、投資のサービスでシミュレーションしてみた。
家族3人の支出をスフトバンク経済圏にまとめた場合
ソフトバンク経済圏でも、ゴールドカードの「PayPayカードゴールド」は欠かせない。スマホの利用料金やインターネットの利用で10%還元。他社と同様に10%のポイント還元は主回線のみになるものの、「PayPayカードゴールド」の家族カードは現在準備中(2023年夏以降予定)のため、2023年6月末(予定)までは同一請求の家族分も10%還元の対象となる。カードを利用した場合のポイント還元率も1.5%と、ドコモやauのゴールドカードが1%なのに対して高還元率だ。
スマホの契約が3回線以上なら、「新みんな家族割」でスマホの月額料金から1210円割引。スマホとネットのセット利用で「おうち割ひかりセット」で月額料金から1100円が割引になる。
「PayPayステップ」の条件を達成すると、PayPayの支払いで最大2%たまるのも見逃せない。基本付与分0.5%、「PayPayあと払い」で+0.5%、「PayPayカードゴールド」特典で+0.5%が得られる。さらなる0.5%ポイントアップの条件は、PayPayまたはPayPayカード、PayPayカード ゴールドで合わせて1カ月30回(300円以上)・10万円以上の支払い。クレカでの支払いも含まれるので、家族ならそれほど難しい条件ではないだろう。
残念なところは、「PayPay証券」では基本、ポイント付与の特典がないこと。キャンペーンなどは定期的に行っているものの、常時の特典はない。一方、「Yahoo!ショッピング」では毎日5%還元を実施。ソフトバンクユーザーは毎日7%還元になるなどメリットが大きい。
家族3人の支出を楽天経済圏にまとめた場合の例
ポイント経済圏を最初に打ち出した楽天だけに、グループ内のサービスをうまく利用させる仕組みが充実。その1つが「SPU(スーパーポイントアップ)」だ。楽天カードを利用すれば+2倍(通常分1倍+特典分1倍)、楽天ひかりの利用で+1倍(対象サービスを契約)、楽天モバイルの利用で最大+3倍(Rakuten UN-LIMIT VIIを契約し、ダイヤモンド会員の場合)など、楽天グループのサービスを使うほどに「楽天市場」での買い物がポイントアップする。現在はSPUの対象となるのは15サービスあり、ポイントは最大16倍にもなるので、うまく活用しない手はない。なお、条件は定期的に変更になる。
SPUの観点でも、「楽天カード」の利用は重要。「楽天プレミアムカード」にするとSPUで+2倍になるが、月2万円の買い物では年会費1万1000円の元を取るまでには至らない。国内・海外空港ラウンジの利用無料などの特典が不要なら、年会費無料の楽天カードで十分だと思われる。
楽天モバイルには、他キャリアのようなゴールドカード特典による10%ポイント還元はないが、もともとの料金がデータ無制限でもかなり抑えられているため、この料金に対して実質2%のポイントが付くのは大きい。
また、楽天証券でも対象のファンドを利用することで1%還元が得られ、これらのサービスの利用が楽天市場での買い物のポイントアップにつながる。楽天ユーザーがグループ内のサービスを多く活用する理由が理解できる。
経済圏の利用で意外とポイントがたまることに驚き
今回は各経済圏の中から5サービスでシミュレーションしたが、思いのほか、多くのポイントがたまることに驚いた。もちろん、その分、支払いはしているのだが、特定の経済圏にまとめることで、かなりメリットを得られることが分かった。
筆者は特に経済圏を意識せず、各社のさまざまなサービスを利用している。それはそれでラクなのだが、そろそろ特定の経済圏にまとめた方がいいのではないかと、今回のシミュレーションで深く感じた。
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